日本人が行儀よく列に並ぶことは、世界でもよく知られている。高齢者から子供に至るまで、何かを買う時にはどこでも自然と列ができる。日本に行ったことがある人なら、誰でもその「行列文化」を多少なりとも体験したことだろう。中国人からすると、そのような光景は特に不思議ではないものの、西洋人は不思議に感じるようだ。日本人はなぜ行儀よく行列を作るのだろう?(文:張冠楠。光明日報掲載)
まず、列に並ぶことは日本の教育の中で重要な位置を占めている。日本人は子供の頃から、「列に並ぶことはマナーとして必ず身につけるべき習慣」という教育を受ける。筆者は日本で幼稚園の先生が街で子供たちに「ちゃんと並んで」と声を掛けているのをよく耳にする。そのような教育は学校だけでなく、各家庭でもしっかり行われている。親は子供を連れて駅や映画館などの公共の場に行くと、「ちゃんと並んで」と教えている。その教えが積み重なり、日本の子供たちの頭には「ちゃんと列に並ばなければならない」という概念ができあがる。行列の習慣はそのようにして形成されているのだ。
次に、行列は、日本人にとって日常生活の一部となっている。日本人は、列に並ぶのは煩わしいことではなく、一種の日常生活だとしている。日本では、人と人の交流が、食事やお茶を飲む時だけでなく、列に並んでいる時にも行われる。列に並んでいる時に、家族や友人と会話していると、イライラ感を軽減できるほか、相手の近況を知ったり、意思の疎通を図ったりでき、相手との仲を深める機会になるのだ。
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