COC枠組承認は中国とASEAN諸国の安全保障上のニーズの最大公約数だ。
中国にとって枠組承認は、平和的発展を堅持する政治的意志と大国としてのイメージを示すものであり、さらに南中国海情勢が安定に向かいつつあることは、「一帯一路」(the Belt and Road)建設に必要な外部環境を整えるものだ。
ASEANにとって枠組承認は、自らの安全保障上の懸念に応え、地域問題における中心的地位を改めて具体化するものだ。とりわけ重要なのは、アジア太平洋の安全保障協力の焦点を、日増しに増加し、より現実的脅威のあるテロの問題へと向けるうえでプラスであるということだ。
今後のCOC協議は依然として任重くして道遠しであり、試練が絶えない。
王部長はASEANプラス1(中国)外相会議後、COC協議推進に関する「三段階」構想を示した。第一段階として、11カ国外相がCOC枠組を共に確認し、かつ必要な準備作業を完成した後、年内のふさわしい時期に次の具体的協議に入ると発表する。第二段階として、「南中国海における関係国の行動宣言」作業部会でCOC協議の構想・原則・推進計画を協議する。第三段階として、準備作業をほぼ終えた後、外部の重大な妨害がなく、南中国海情勢が基本的に安定していることを前提に、中国とASEAN諸国の首脳が11月の中国ASEAN首脳会議でCOCの次の段階の協議の開始を正式に発表する。
実際には、前進への各段階はいずれも決して容易ではない。最近外国メディアがCOC枠組についてとやかく言い、離間を煽っていることから、域外国がCOC協議過程への妨害と破壊を決して簡単にはあきらめないことが難なく見てとれる。したがって、中国とASEANは今後さらに多くの外交の知恵と戦略の揺るぎなさ、小異を残して大同につくこと、そして相互信頼の強化を必要とする。そうして初めて、南中国海地域の得難い安定局面を共に守ることができる。(編集NA)
「人民網日本語版」2017年8月8日
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