米国の政府高官が12日に明らかにしたところによると、同国のトランプ大統領が14日に大統領令に署名して、ライトハイザー通商代表にいわゆる「中国の不公平な貿易行為」に対する調査を発動するかどうかの決定を下すという。こうした動きから、各界では米国が一国主義的行動を取って中米経済貿易関係を損なうのではないかとの懸念が引き起こされている。新華社が伝えた。
▽米国は「通商法301条」を適用か
同高官は同日に行われた電話ブリーフィングで、トランプ大統領の支持を踏まえ、通商代表部(USTR)のライトハイザー代表が1974年に制定された「通商法」に基づいて中国に対する調査を発動するかどうかを決定すること、特に中国の技術移転といった知的財産権分野での対処について決定することを明らかにした。
これはつまり、ライトハイザー通商代表が「通商法」第301条を適用して、中国に対し「301調査」を発動する可能性があることを意味する。第301条は通商代表に他国の不合理な、または不公平な貿易行為に対する調査発動の権限を授与するとともに、調査終了後に米大統領へ一方的制裁を実施するよう提言できるとしている。
だが同高官によれば、12日の時点でライトハイザー通商代表がいつ最終決定を下すかは明確にされていないという。法律プロセスに従えば、「301調査」が始まると、米国はまず中国と問題の解決を目指して協議しなければならず、双方の意見が一致しなければ最長1年まで調査を継続できる。
同日のブリーフィングで、ただちに「301調査」を発動するかどうか、調査後に一方的措置を発動するかどうかについての見解はまだ定まっていない。
▽強硬な貿易戦略に多くの懸念
米メディアが紹介した関係者の話によれば、トランプ政権は8月初めに中国に対する「301調査」を発動する見込みだったが、決定は遅れており、今回のブリーフィングでの米政府関係者の曖昧な態度をみても、トランプ政権のちゅうちょや内部での意見対立がありありとうかがえる。ただ、これは「米国第一主義」をモットーとするトランプ政権にとって初めての一国主義的貿易戦略ではなく、トランプ政権が初めて遭遇する内部分裂や多方面からの懸念ではない。
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