国家発展改革委員会の孟■報道官(■は王へんに韋)は15日に行われた記者会見で外資系企業による投資が減少傾向にあることが話題になった際、「ここ数年、中国の外資導入規模は常に世界3位以内を保っており、ファンダメンタルズは全体として安定している」と述べた。中国新聞網が伝えた。
【記者】昨年から外資系企業による投資が減少傾向にあることに注目が集まっているが、その原因を分析してほしい。中国の外資系企業に対する誘致力が低下したのではないか。外資系企業の投資を奨励し誘致する何らかの措置をとる必要があるのではないか。
【孟報道官】ここ数年、中国の外資導入規模は常に世界3位以内を保っており、ファンダメンタルズは全体として安定している。指摘された昨年から投資規模が減少しているという問題は、客観的かつ全面的にみなければならない。
一方で、多国籍の国際投資は引き続き曲折を経て復興へ向かう段階にあり、変動が起きるのは当たり前のことだ。国連貿易開発会議(UNCTAD)がまとめた統計をみると、2016年のグローバル多国籍投資の規模は2%減少した。米国商務省経済分析局の統計では、16年に米国の外資導入額は1.9%減少し、今年第1四半期(1~3月)は44.2%減少した。こうした大きな背景の中、中国の外資導入も一定の影響を受けている。また一方で、中国の外資導入は今、モデル転換とバージョンアップの段階にあり、増加率、構造、原動力が転換し調整されつつある。今年上半期には、卸売・小売産業と不動産業に流入する外資が減少したが、技術製造業、ハイテクサービス産業に流入する外資は急速に増加した。ここからわかるのは、外資構造の変化と中国経済の構造調整が緊密に関連しあっているということだ。
外資導入がモデル転換とバージョンアップの時期にある中、中国の投資環境は改善を続け、外資系企業に対して強い誘致力を維持している。一方で、中国は政治と社会が安定し、インフラ設備は整い、産業配置も整い、人材資源は豊富で、市場は急速に成長して、世界最大の消費市場となっている。こうしたことがすべて企業の投資の発展にプラスの条件になっている。また一方で、中国は今、新たな高い水準での対外開放を推進し、開放レベルを絶えず向上させ、行政の簡素化・下部への権限委譲および外資系企業の登録制度の改革を通じて、外資系企業の利便性のレベルを大幅に引き上げている。今年6月にUNCTAが発表した「2017年世界投資報告書」では、中国は世界で最も誘致力のある投資先国のランキングで2位になっている。中国米国商会と中国EU商会の調査によれば、17年には米国企業の69%が対中投資を拡大する意向で、EU企業の3分の1が中国を世界で3本の指に入る投資先国と考えている。最近は10億ドル(約1106億円)を超える外資系大型プロジェクトが目立って増加している。こうした状況からわかるのは、中国の投資環境が外資系企業に広く認められているということだ。
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