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専門家が読み解く第19回党大会報告の10大キーワード

人民網日本語版 2017年10月20日17:15

中国共産党第19回全国代表大会(第19回党大会)が18日北京の人民大会堂で盛大に開幕した。習近平総書記が第18期中央委員会を代表して報告を行った。ここでは報告で言及されたキーワードについて専門家が読み解く。

(1)新時代

【第19回党大会報告における内容】長期にわたる努力を経て、中国の特色ある社会主義は新時代に入った。これは、中国の発展における新たな歴史的位置付けだ。

【辛鳴・中共中央党校教授】これは中国の社会発展の歴史的位置付けに対して中国共産党が提示する新たな判断。現段階において、われわれの生産力の発展は相当な水準に達している。新時代に入った後、中国の特色ある社会主義はすでに発展の段階を完成し、その後の方向への邁進を始める。この新たな判断を、将来の発展の実践においてどのように体現していくのか?われわれは新たな指導思想、新たな理論武装を必要としている。これが新時代の中国の特色ある社会主義思想だ。これは現代の中国共産党員がマルクス主義の基本原理を中国の発展の実践と結びつけた、マルクス主義中国化の最新の成果を体現する、中国の特色ある社会主義をさらに大きな勝利へと導く行動指針だ。

(2)強くなる

【第19回党大会報告における内容】中国の特色ある社会主義が新時代に入ったことは、近代以来長期にわたり苦難を味わった中華民族が立ち上がり、豊かになり、強くなった偉大な飛躍であり、中華民族の偉大な復興の実現に明るい前途が開けていることを意味する。

【胡鞍鋼・清華大学国情研究院院長】中国が「強くなる」ことは、力強い執政を行う党の建設、より質を重視した経済発展、より質のある成長を図ることに体現され、民生の改善と社会福祉の向上に体現される。また、文化事業の発展と文化に対する自信の高まりに体現される。エコ現代化の発展先導に体現され、美しい中国の建設は目覚ましい成果を挙げる。「豊かになる」から「強くなる」への5年間は、第1の百年奮闘目標の勝利達成を間近に将来を切り開く肝要な5年間となる。新たな5年間を展望すると、中国は習近平同志を核心とする党中央の指導の下、引き続き全体目標「五位一体」と戦略目標「4つの全面」を堅持し、人々の全面的発展と社会の全面的進歩のためにたゆまず努力し、世界の舞台の中心において全人類のために新たな、より大きな貢献をしていく。

(3)主な矛盾

【第19回党大会報告における内容】中国の特色ある社会主義は新時代に入り、中国の主な社会的矛盾は人民の日に日に増大する素晴らしい生活への需要と、不均衡で不十分な発展との間にある矛盾へとすでに変化している。

【曹東勃・上海財経大学マルクス主義学院副教授】物質文明の建設から精神文明の建設へ、そしてそれに続く政治文明の建設、調和社会の建設、エコ文明の建設は、改革開放30年余りの発展の歩みによって自ずと導かれた結果だ。現代社会では、民主、法治、公平、正義、安全、環境に対する人々の要求も日増しに高まっており、すでに物質文化への要求で単純に概括することはできず、経済建設のみに頼って問題を解決することもできない。この意味において、新たな社会の主な矛盾という言葉が指し示すのは、人々の全面的発展であり、中国の特色ある社会主義の全体目標「五位一体」と戦略目標「4つの全面」とより切れ目なく連結し、より緊密にかみ合うものだ。

(4)4つの偉大

【第19回党大会報告における内容】偉大な闘争と偉大なプロジェクト、偉大な事業、偉大な夢は、緊密に結びつきあい、互いに通じ合い、互いに作用しあうものであり、その中で決定的な役割を果たすのは党建設の新たな偉大なプロジェクトである。

【韓慶祥・中共中央党校教授】改革開放以来、中国の改革開放と社会主義現代化建設の実践経験に対する党大会の理論的総括は、いずれも程度の差こそあれ、全体思考である「4つの偉大」を貫いてきた。中国の改革開放と社会主義現代化建設の実践も「4つの偉大」という整った論理を持っている。「4つの偉大」に内在するロジックとは、中国の特色ある社会主義の偉大な事業を推し進める目標は、中華民族の偉大な復興という中国の夢の実現であり、中国の特色ある社会主義は中華民族の偉大な復興を実現する上で必ず通らなければならない道だ。中国の夢の実現は一挙には達成できず、極めて困難で曲折ある過程であり、中国の夢を実現するには、新たな歴史的特徴を持つ多くの偉大な闘争を積極的に進めなければならない。この偉大な闘争をしっかりと指導し、進めるには、党建設を推進し、党の指導を強化し、完全なものにしなければならないというものだ。

(5)全面的小康

【第19回党大会報告における内容】現在から2020年までは、小康社会の全面的完成の決戦の時期である。第16回、第17回、第18回党大会で打ち出された小康社会の全面的完成に向けた諸般の要求に基づいて、中国の主な社会的矛盾の変化をしっかりと踏まえ、経済建設・政治建設・文化建設・社会建設・生態文明建設を統一的に推し進める。

【汪玉凱・国家情報化専門家諮問委員会委員、国家行政学院教授】小康社会(ややゆとりのある社会)の全面的完成の決戦とは主として時間的概念であり、具体的には2020年までに小康社会を全面的に完成することを指す。「全面的完成」とは全国のどの地方、どんな人も取り残されないことを意味しており、例えば831の貧困県全てを解消することだ。これは非常に強い時間的要求であり、小康社会の全面的完成という目標は確実に決戦の段階に達している。もし「決戦」の姿勢でこの目標を達成しなければ、今後の段階における目標は展開が困難となる。

(6)新たな征途

【第19回党大会報告における内容】われわれは小康社会を全面的に完成し、第1の百年奮闘目標を達成するとともに、勢いに乗じて上がり、社会主義現代化国家の全面的建設の新たな道程を開き、第2の百年奮闘目標に向けて進軍する必要がある。国際・国内情勢と中国の発展の条件を総合的に分析すると、2020年から今世紀中葉まで、二つの段階に分けて計画することができる。第一の段階の2020年から2035年までは、小康社会の全面的完成を土台に、さらに15年間奮闘し、社会主義現代化を基本的に実現する。第二の段階の2035年から今世紀中葉までは、現代化の基本的実現を土台に、さらに15年間奮闘し、中国を富強・民主・文明・調和の美しい社会主義現代化強国に築き上げる。

【汪玉凱・国家情報化専門家諮問委員会委員、国家行政学院教授】「新たな征途」は漠然としたスローガンや概念ではなく、国が現代化へと向かう様々な面を含む。「新たな征途」を打ち出すことは、全党、全国人民が現段階の目標に対してより明確な認識を形成する助けとなり、われわれが新時代の目標・任務・戦略を明確にする助けとなる。社会主義現代化国家の全面的建設の新たな征途を開くことは、中国の特色ある社会主義が新時代に入ることと整合性がとれ、符合する。中国の特色ある社会主義新時代の目標を実現するには、社会主義現代化国家の新たな征途を経なければならない。

(7)新時代の中国の特色ある社会主義思想

【第19回党大会報告における内容】中国共産党はマルクス・レーニン主義、毛沢東思想、鄧小平理論、「三つの代表」重要思想、科学的発展観を導きとすることを堅持し、思想を解放すること、事実に基づいて真理を追求すること、時代とともに前進すること、真実を求めて実践に励むことを堅持し、弁証法的唯物論と史的唯物論を堅持し、新たな時代的条件と実践の要請を緊密に結びつけ、全く新しい視野に立って共産党の執政法則、社会主義の建設法則、人類社会の発展法則に対する認識を深め、困難に満ちた理論探究に取り組み、重要な理論革新の新たな成果を収め、「新時代の中国の特色ある社会主義」思想を形成した。

【厳書翰・中共中央党校教授】中国の特色ある社会主義が新時代に入ったことを根本的に示すのは、習近平氏の新時代の中国の特色ある社会主義思想の形成だ。この思想は第18回党大会以来の党の理論革新の重大な成果であり、マルクス・レーニン主義、毛沢東思想、鄧小平理論、重要思想「3つの代表」、科学的発展観の継承と発展であり、マルクス主義中国化の最新の成果であり、党と人民の実践経験と知恵の結晶であり、中国の特色ある社会主義理論体系の重要な構成部分であり、全党・全国人民が中華民族の偉大な復興の実現のために奮闘する上での行動指針であり、長期間堅持し、かつ発展させ続けなければならない。

(8)土地請負

【第19回党大会報告における内容】農村基本経営制度を強固にしつつ充実させ、農村土地制度の改革を深化させ、請負地の所有権・請負権・経営権の分離に関する制度を充実させる。土地請負関係の長期的安定を保ち、第2期の土地請負契約の終了後にさらに30年延長させる。

【汪玉凱・国家情報化専門家諮問委員会委員、国家行政学院教授】第2期土地請負が期限を迎えた後、さらに30年延長されたことで、農民はさらに安堵することとなった。土地請負制度は農民が関心を寄せる重要な問題であり、非常に広範な影響を与えることになる。この決定を受けて、中国の農村土地改革をめぐり新たな政策が打ち出され、政策的つながりを確保する。一連の新たな政策は、農民の土地権益をさらに保障していく。

(9)全面的な法に基づく国家統治指導チーム

【第19回党大会報告における内容】全面的な法に基づく国家統治は国家統治の徹底的な革命であるため、法治の励行を堅持し、科学的な立法、厳格な法執行、公正な司法、全人民による法律遵守を推し進めなければならない。中央全面依法治国指導グループを設置し、法治中国の建設に対する統一的指導を強化する。

【汪玉凱・国家情報化専門家諮問委員会委員、国家行政学院教授】第18期中央委員会第4回全体会議(四中全会)が法に基づく国家統治の全面的推進という全体目標と重大任務を打ち出して以降、法に基づく国家統治は鍵を握る一歩を踏み出した。「法治国家」、「法治政府」、「法治社会」、「憲法に基づく執政」、「法に基づく執政」を打ち出したことは、中国の法に基づく国家統治の目標がすでに非常に明確であることを示している。明確な目標を得たが、いかに実行するかは依然突出した問題であり、民衆が注目する問題でもある。法治国家と法治社会の建設は、法律の条文があるだけでは不十分であり、全面的な法に基づく国家統治指導チームを設立して、全面的な法に基づく国家統治を確実に実行する必要もある。私は指導チームの設立が、全面的な法に基づく国家統治にとって最大の組織的保障であると考える。

(10)青春の夢

【第19回党大会報告における内容】青年が栄えれば国も栄え、青年が強くなれば国も強くなる。青年の世代が理想をもち、能力を磨き、責任を担えば、国には前途が開け、民族には希望が生まれる。中国の夢は、過去の夢、現在の夢であり、未来の夢でもある。つまりわれわれの世代の夢であり、何より青年の世代の夢なのだ。

【李偉・中央団校<中国青年政治学院>中国マルクス主義学院執行院長】青年は最も活気があり、活力があり、創造精神をもつ存在だ。中国の特色ある社会主義の新時代において、青春の夢を花開かせる。青年はまず心の拠り所を築く必要があり、初心を忘れず、党と共に歩み、理想と信念を堅固に確立し、常に4つの自信を揺るぎないものにする必要がある。志を高く持ち、地に足をつけ、学ぶことを主な任務とし、夢の確立を学ぶことから始め、事業は才能を完成させるという考えに基づく必要がある。時代の与える重責を担い、苦労をいとわず、よく実践し、開拓に長じ、進んで先駆けとなり、「奮闘の青春」を成就する必要がある。(編集NA)

「人民網日本語版」2017年10月20日 

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