10月24日に開かれた、地球観測に関する政府間会合(GEO)第14回本会議のイベント「チャイナデー」において、中国の代表者が「中国次世代静止軌道気象衛星『風雲4号』と、世界初の二酸化炭素観測科学実験衛星(略称は「炭素衛星」)のデータが、世界のユーザーに無料提供される」という重大情報を発表した。科技日報が伝えた。
同日、まず先に炭素衛星データが正式に開放・共有された。中国は日本や米国に続き、世界で3番目に炭素衛星データを提供できる国になった。
気候学者の間で主流となっている観点によると、二酸化炭素は地球温暖化の主因であり、そのため世界中の大気中の二酸化炭素濃度の変化を正確かつリアルタイムで把握することが極めて重要だ。炭素衛星地上応用システム総指揮、国家衛星気象センター副主任の張鵬氏は、「炭素衛星は同問題の解決策を提供した。世界全体の二酸化炭素観測データを入手できる」と述べた。
張氏によると、炭素衛星は毎日、地球から700キロ離れた軌道上を飛行しており、1日で14-15周する。二酸化炭素測定器は1周毎に、軌道の東西20キロ内の地球大気高分解能スペクトル情報を収集できる。そのため炭素衛星は1日で約300キロの範囲のデータを集めることが可能だ。
張氏は、「理論上、140日前後・2000周の観測データを得ることができれば、隙間なく世界を網羅する二酸化炭素観測図を得ることができる。米国の同類衛星であるOCO-2の経験によると、通常は整った世界二酸化炭素観測データを提供するには、1年の時間が必要だ」と説明した。(編集YF)
「人民網日本語版」2017年11月2日
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