2017年は中国外交にとって、これまでの取り組みを継承し、後のものを導く1年だったと言える。この1年に中国と世界の良好な相互作用は新たな章を開き、中国外交の得た成果及び世界に対する中国の貢献は、いずれも「非凡」なものだったと言える。(文:賈秀東・本紙特約論説員、中国国際問題研究院特別招聘研究員。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)
2017年の新年早々、習近平国家主席はダボス会議とジュネーブの国連欧州本部で重要演説を行い、世界の状況及び世界と中国の取るべき行動など核心的問題について重点的に主張を明らかにし、国際世論から強く注目された。これはグローバル・ガバナンスに積極的に関与し、経済グローバル化のリバランスを推進する中国の新たな責任感を示すものだった。第18回党大会以来、中国はグローバル・ガバナンスに積極的に関与し、国内外の両大局を統合的に計画する重要な取っ掛かりとし、大国としての責任感を示した。中国はグローバル・ガバナンスを完全なものにする、最も活発な原動力の1つとなっている。
初夏には、「一帯一路」国際協力サミットフォーラムの開催に成功した。「一帯一路」の歴史的過程において重大な意義を持つものであり、「一帯一路」建設の得た重要な段階的成果を総括するとともに、より多くの共通認識の形成、協力の方向性の明確化、事業の実行の推進、支える体制の整備といった目的も達成した。「一帯一路」は中国にとって、開放型経済体制を構築する偉大な構想であるとともに、グローバル・ガバナンス体制に関与し、これを完全なものにする主導的行動でもあり、これまでに中国が世界に提供した最も重要な公共財となった。
初冬には、トランプ米大統領が中国を公式訪問した。中米首脳は1年間に3回会談し、電話や書簡のやり取りを重ね、新たな時期の中米関係の発展の方向を定め、対話プラットフォームを築き、相互尊重と互恵を基礎とする中米関係の安定的発展に尽力した。中露首脳は5回会談した。双方の実務協力の勢いは力強く、世界の戦略的安定性の維持について緊密に連携し、中露包括的・戦略的協力はさらに高い水準、広い領域へと邁進した。中国EU関係は安定の中で進展し、各分野の交流と互恵協力をさらに拡大した。
2017年、中国と周辺諸国の善隣友好は新たな段階へ上り、数多くの途上国との協力は新たなブレイクスルーを得た。第19回党大会後、習主席は初の訪問国にベトナムとラオスを選び、双方の伝統的親善を活気づけ、実務協力を深化・拡大した。中韓はTHAAD問題の扱いについて段階的共通認識にいたり、中日関係は改善・発展基調を呈した。南中国海情勢は緩和が続き、中国とASEANは「南中国海における行動規範」(COC)の枠組みを前倒しで承認し、COCの実際の文案について具体的協議に入ることを発表した。中国とアフリカ、アラブ、中南米諸国の全体的協力は順調に進んだ。
2017年、第19回党大会の開催によって、中国外交の新たな時代的使命が明確にされた。新時代は中国発展の新たな歴史的位置であり、中国の特色ある大国外交の新たな出発点でもある。第19回党大会報告は中国の特色ある大国外交が新型の国際関係と人類運命共同体の構築を推し進めることを明確にした。ジュネーブの国連欧州本部から中国共産党と世界政党の上層部対話まで、中国外交は新型の国際関係と人類運命共同体の構築という主旋律を歌い響かせ、国際社会は「ハーモニー」を奏でた。
間もなく訪れる2018年に、中国外交がより広いグローバルな視野、より綿密な実務的布陣、より落ち着いた自信、より自覚的な国際的責任感、より積極的な主導的姿勢によって、新時代の新たな要請を実行し、国際的影響力を一層高め、世界の平和と発展に新しい重大な貢献をし、中国の特色ある大国外交の新局面を切り開き続けると信じるに足る理由が人々にはある。(編集NA)
「人民網日本語版」2017年12月26日
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