北京市西城区のある薬局で販売されていた大気汚染対策用マスク(2018年1月2日、撮影・張尼)。
大気汚染対策用マスクの売れ行き絶不調
広州好采猫公司の程錫清・最高マーケティング責任者(CMO)は、長年、マスクの仕入れと販売に携わっており、取材に対して、「当社はマスクの多くを中国の北方地域に販売している。販売数は天気の影響を大きく受ける。昨シーズンと比べて、今シーズンはマスクの販売数が50%以上減った」とした。
そして、「多くの卸売業者は冬の販売に備えて、夏の間に大気汚染対策用のマスクを大量に仕入れた。ところが、ふたを開けて見るとマスクの需要が大幅に減少した。多くの卸売業者の倉庫はマスクでいっぱいになっている。その在庫は数百万元(1元は約17.3円)相当で、中には2000万元(約3億4000万円)分のマスクの在庫がある業者もある」と話した。
大気汚染対策商品で成長の余地があるのは?
程CMOは、大気汚染対策用マスクの市場について、「この先数年は以前の状態に戻らないだろう。市場の需要は縮小する一方だろう」と、厳しい状況になるとの見方を示した。
一方、家電業界のアナリスト・梁振鵬氏は、「今後、空気清浄機の市場には成長の余地がある。その市場の発展は、大気汚染と一定の関係がある。北方エリアの大気の質は改善されたものの、中国の一部の地域の大気の質は依然として悪い」との見方を示した。
そして、「消費者の生活の質や大気の質に対する要求は高まり続けている。海外と比べて、空気清浄機がある中国の家庭の割合は非常に低い」と指摘した。
中国の空気清浄機市場はまだ完全に開拓されていない。前瞻産業研究院が発表している「空気清浄機業界市場の需要予測と投資分析報告」の統計によると、現在、家庭の空気清浄機の普及率は、米国が27%、日本が17%であるのに対して、中国はわずか1%程度にとどまっている。
梁氏は、「今後、中国の空気清浄機の普及率は向上を続けるだろう」と予想している。(編集KN)
「人民網日本語版」2018年1月3日
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