米誌「フォーブス」はその公式サイトに1日、「注意!中国のシリコンバレーが2018年に世界をドミネートする」と題する記事を掲載した。著者であるRebecca Fannin氏はグローバルイノベーションや投資トレンド分野の専門家だ。
(一)
Rebecca Fannin氏は同記事の中で以下のような点について言及している。
1.世界最大のIT企業は今はそのほとんどが米企業ではなくなった。Facebookやアマゾン、アップル以外は、中国の百度やアリババ、テンセント、小米となっており、それに続く中国の二線リーダー企業としては、ニュースサイトの今日頭条、電子商取引グループ企業の美団、自動車配車のリーダー企業の滴滴出行となっている。
2.人工知能(AI)や金融テクノロジーから、バーチャルリアリティ(VR)やシェア経済、小売電子商取引まで、中国は数多くのテクノロジー分野においてリードしている。さらに重要な点は、例えば、百度とグーグル、アリババとアマゾン、Facebookと微信、華為とアップルといったように、こうした分野において中国企業は米国企業と直接競い合う現象も見られるようになっている。
3.中国の大手企業は中国国内における主導的地位を満足せず、現在、世界に進出しようとしている。ハリウッドへの進出から、ニューヨークやロサンゼルスにおける不動産購入、シリコンバレーにおけるイノベーション企業の立ち上げなどを行っている。また、中国は次の重要な市場として注目されている東南アジアにおける新たなビジネスチャンスの出現においても、米国企業に勝利を収めている。
4.中国はスタートアップ企業を支えるための十分な資金を有している。現在、中国のベンチャー資本市場は米国のスタートアップに対する投資規模に相当し、約500億ドルに達している。また、中国のスタートアップは「ユニコーン」エリート階級へと歩みをすすめており、世界ユニコーン企業の4分の1を占めている。
5.中国人企業家の影響力が高まっている。現在、会話の中で「馬雲」の名前が挙がった場合、ほとんどの人は誰のことか知っているほどだ。
(二)
Rebecca Fannin氏は、「中国が新しい技術時代をリードし、進歩した例は枚挙に暇がない。現在、中国はすでに西洋のコンセプトをコピーするのではなく、中国のコンセプトが西洋で伝播されコピーされるようになっている。これは非常に大きな転換だと言える」と感嘆している。
さらに、中国はそのテクノロジーイノベーションの面においても、その成果が海外のテクノロジー企業のトップに認められている。アップルのティム・クックCEOはフォーチュン・グローバル・フォーラム(Fortune Global Forum、FGF)2017シンポジウムに参加した際、「中国はすでに多くの分野で強いイノベーション能力を見せており、シェア自転車やデリバリーサイトのようなアプリと商業モデルは中国でしか生まれなかった。中国は世界最大の消費市場を有するだけでなく、労働集約型の製造大国からコンピューターや工業ロボットなどの先進技術を活用する大国へ転換しつつある」との見方を示した。
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