電子商取引プラットフォームにおける凄まじいほどのユーザー数と若い消費者層がますます多くのブランドから注目を集めている。微信(WeChat)はこのほど、最新バージョンに「高級品店」という新機能を追加した。これは、WeChat内で使えるミニアプリ「WeChat Mini Apps(微信小程序)」に続く、オンラインショップと消費者を繋ぐWeChatの新たな機能で、多くのブランドの注目を集め、同サービスへの参入を促している。潜在的なユーザーさえうまく運用できれば、ブランド側に大きな収益がもたらすと分析されており、同機能に参入した高級ブランドの一部は、これまで中国のどの第三者電子商取引プラットフォームにも出店したことがなかったブランドとなっている。これは、WeChatがそうしたブランドが電子商取引プラットフォームに参入するきっかけとなっていることを示している。また、ブランド側にとって、WeChatの同機能における商品の大量販売ではなく、若者の間での影響力を高めることが真の狙いとなっている。北京商報が伝えた。
現在までに、WeChatの同機能に参入しているのは、グッチ、ランコム、ルイヴィトン、ナイキ、スターバックス、スワロフスキー、ティファニー、ZARAなどのブランドで、スポーツからファッション、ぜいたく品などさまざまな分野に及んでいる。
天猫モール(Tmall)や京東商城などの第三者電子商取引プラットフォームと異なり、同機能は、WeChat端末というプラットフォームを借りてブランド自身が運営しており、カスタマーサービスも直接メーカーのカスタマーサービスに連絡を取る形となっており、WeChat独自のカスタマーサービスは設けられていない。
現在のところ、参入しているブランドラインナップは、中・高級路線となっており、出店ブランドは、当面の間、大衆化は考えられておらず、オンラインで商品が販売される時間も非常に短いことから、ほとんどの商品がサイズ切れもしくは品切れ状態となっている。
また、決済に関しても現時点ではまだ一定の制限が設けられており、ほとんどのぜいたく品がWeChatでの高額支払いが不可能となっている。銀行側が同機能に対応する業務をスタートさせていないため、高額決済には携帯端末にUSBキーを挿して決済処理をしなければならず、ユーザーにとっては非常に面倒なプロセスであり、ユーザエクスペリエンスが低下する。そのためWeChatがこの問題を解決しない限り、消費ブームの到来は望めないと見られている。
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