中国中央テレビ局(CCTV)の春節(旧正月、今年は2月16日)を祝う中国の国民的年越し番組・春晩は、今年も2016年、17年に続きサブ会場を設置することが取材で分かった。CCTV本部1号スタジオホールをメイン会場にし、広東省珠海市、山東省泰安市、海南省三亜市、貴州省黔東南ミャオ族トン族自治州黎平県肇興侗寨にサブ会場が設置される。鄭州晩報が報じた。
2018年は、中国で改革開放(1978年)が実施されてから40周年。広東省珠海市は改革開放が最も早くに実施されたフロンティア都市で、春晩のサブ会場では文芸プログラムを行い、アートを通して改革開放40周年を記念するのには積極的な戦略意義がある。
山東省泰安市にサブ会場を設置することには、深い意味が込められている。山東省中部に位置する泰安市の北には省都の済南市が、南には儒家の始祖である孔子の故郷・曲阜がある。泰安市は泰山があることでも有名だ。中国には、「泰山が安泰なら、国全体が安泰」という言葉があり、そこにサブ会場を設置することには、中国共産党第19回全国代表大会が成功裏に開催され、「国の安泰と民の安寧」であり続けるようにという思いが込められている。
海南島最南端にある三亜市は海南省に属する地級市(省と県の中間にある行政単位)で、「鹿城」とも呼ばれている。同市は環境がしっかりと保護されており、熱帯の海辺の風景が美しい国際観光都市。「東洋のハワイ」とも呼ばれる同市は、「中国の特色・魅力ある都市トップ200」、「世界の特色・魅力ある都市トップ200」にも入っている。春晩のサブ会場が同市に設置されることには、中国が環境保護を重視していることをPRすることのほか、南中国海を1年中守っている勇敢な人民解放軍に敬意を表すという思いも込められている。
貴州省黔東南ミャオ族トン族自治州にサブ会場が設置されるのは、中国の56の民族は皆家族という春晩の文化的テーマに沿ってのことだ。2012年の中国共産党第18回全国代表大会以降5年間、貴州省は貧困支援を確実、かつ効果的に実施している。春晩のサブ会場が貴州省に設置されることで、中国共産党第19回全国代表大会開催後も、中国政府が同省のターゲットを絞った貧困支援を引き続き重視し、実施するという姿勢が示されている。肇興侗寨は世界最大の「民族博物館」で「疲れた心を癒す最後の家」と呼ばれ、同地の吊脚楼(高床式家屋)も建築学的傑作。釘は一本も使わず、ホゾ組みで木材を組み立てられている。肇興は「鼓楼の郷」であるだけでなく、「音楽・舞踊の郷」でもある。(編集KN)
「人民網日本語版」2018年1月22日
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