中国―CELACフォーラムの第2回閣僚級会議が19~22日、チリの首都サンティアゴで開かれた。中南米での同会議開催は初であり、新型の国際関係と人類運命共同体の構築に尽力する中国の特色ある大国外交という第19回中国共産党大会の打ち出した「2つの構築理念」の中南米における具体的体現であり、中国・中南米協力の歴史における大きな出来事でもあり、中国・中南米関係が全体的協力・加速的発展という新時代に入ったことを示している。(文:呉洪英・中国現代国際関係研究院中南米研究所所長。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)
中国―CELACフォーラムは2014年7月に習近平国家主席が自ら設立を提唱し、2015年1月の北京での第1回閣僚級会議によって正式に始動した。「中国アフリカフォーラム」「ASEANプラス1(中国)」、「中国アラブフォーラム」「中国―中・東欧諸国経済貿易フォーラム」に続き中国の設けた新たな途上地域対話・協力フォーラムであり、中国・中南米の全体的協力が構想から現実に変わり、中国と途上地域協力制度が「全カバー」を実現し、中国外交の全体的布石が整ったことを意味する。
過去3年間、中国―CELACフォーラムは革新する中で発展し、発展する中で壮大になった。トップレベルデザインでは、双方の指導者が頻繁に相互訪問を行った。特に習主席は4年間で3回にわけて中南米10カ国を訪問し、中南米各国首脳と中国―CELACフォーラムの構築強化、中国・中南米の全体的協力の推進で合意し、「平等互恵、共同発展の包括的協力パートナーシップの構築」という新たな目標を確立した。
制度構築では、中国と中南米は対話・協力制度を拡充・整備し続けた。3年ごとに中国と中南米で持ち回り開催する閣僚級会議を2回開催し、中国CELAC外相対話を3回行い、中国・中南米「政党、青年政治家、農業大臣、シンクタンク、実業家、科学技術革新、インフラ、地方政府、民間友好」など17の分科会を相次ぎ設置し、協力範囲は10数分野に拡大した。
経済・貿易協力では、中国側の打ち出した「1+3+6」協力枠組と「3×3」協力モデルが双方の実務協力を力強く後押しした。2017年1~10月、中国・中南米貿易額は2012億9000万ドルに達し、前年同期比18.3%増加した。中南米に進出した中国企業は2000社を超え、中国の対中南米直接投資ストックは2071億5000万ドルに達し、中国の対外投資全体の15.3%を占め、中国にとって中南米はアジアに次ぐ第2の海外投資先となった。
人的・文化的交流では、中国はCELAC加盟国への奨学金と人員研修を大幅に拡大し、中南米の政党指導者800人余り、青年リーダー200人余りを中国に招待し、中国での研修枠4000人余り、社会人修士課程枠200人余りを設け、中国・中南米青年リーダー1000人養成計画「未来の橋」、「中国・中南米科学技術パートナー計画」などを秩序よく推し進め、中国・中南米報道交流センターを正式に立ち上げ、「中国・中南米文化交流年」によって文化相互学習・参考を何度も盛り上げた。
今回の閣僚級会議で、中国の外交部長(外相)と中南米33カ国の外相または政府代表及び4つの国際機関の代表は制度整備、「一帯一路」建設、コネクティビティ、気候変動などの議題をめぐり協議し、実務協力に焦点を合わせ、共に互恵・ウィンウィンを唱え、将来の協力のビジョンを求めた。会議の成果文書は新時期の中国・中南米協力の指導的文書、行動綱領となる。中南米は「古代の海のシルクロード」の自然延長として、「一帯一路」建設に不可欠な参加国となりつつあり、「一帯一路」イニシアティブと中南米発展戦略の連携は中国・中南米の全体的協力が新たな戦略的チャンス期を迎える後押しをする。
中国はすでに中国の特色ある社会主義現代化国家の全面的完成、中華民族の偉大な復興という中国の夢の実現に尽力する新時代に入っている。中南米諸国も自らの国情に合った発展路線を積極的に探り、先進国入りという「中南米の夢」に尽力している。われわれは中国・中南米双方が団結・協力、開拓・進取し、「中国の夢」と「中南米の夢」を共にかなえることを期待する。(編集NA)
「人民網日本語版」2018年1月22日
このウェブサイトの著作権は人民日報社にあります。
掲載された記事、写真の無断転載を禁じます。
Tel:日本(03)3449-8257
Mail:japan@people.cn