朝起きた時に、気分が優れず、なぜかむしゃくしゃする状態を人は「寝起きが悪い」という。米ペンシルベニア州立大学の研究者はこのほど寝起きが悪いと、その状態が1日中続くことを発見した。生命時報が伝えた。
25歳から65歳までの人種や経済力の異なる成人240人を実験対象に、スマートフォンを使用して1日のストレスレベルを7回計測し、また1日に5回、記憶力のテストを受けてもらった。実験を2週間継続した結果、寝起きのストレスが最も大きく、気分が最悪だという人が午後遅めの時間に実施した記憶力テストにおける成績が最も悪いことが明らかになった。
同研究を進めたマーティン・スリブスキー氏は、「事前に考え、予測を立てることで、これから発生する可能性がある物事に対して十分な準備をすることができ、さらには不祥事の発生を未然に防ぐことにもつながる。しかし、こういった『予測』は人の日常的な記憶などの大脳の機能にダメージを与え、集中力の低下やミスにつながる。こうしたストレスの影響が一日の計画の始めとなる朝の時点ですでに深く根付いていた場合、ストレスを与えるようなことが生じたかどうかに関わらず、常にそのストレスを感じることになる。つまり朝起きた時にネガティブな感情を抱いていると、ある意味すでに悪い結果が生じることが決定づけられてしまっているとも言える」としている。
こうした「寝起きの悪さ」は特に女性や高齢者に多くみられる。研究者は、このような症状がある人は朝起きてから、深呼吸したり、ポピュラー音楽を聴いたりして気持ちをリラックスさせるなどの工夫をして、1日の精神状態を改善するとよいとアドバイスしている。(編集TK)
「人民網日本語版」2018年8月7日
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