先日北海道を襲った大地震の被害が深刻だった地域では11日朝、最低気温が5.4度まで急激に下がり、0度に迫る勢いだ。避難所に身を寄せている被災者の中には、その厳しい寒さから、風邪による発熱などの症状を発症している人もおり、健康問題が非常に懸念されている。新華網が伝えた。
現地時間6日午前3時08分、北海道でマグニチュード(M)6.7の大地震が起こり、多くの地方で建物の倒壊や山崩れが発生、広い範囲で停電や断水、交通マヒの事態に陥った。北海道庁が発表した統計データによると、被災地では約2千人が避難所に身を寄せており、約6千戸で断水が続いている。
地震の被害が深刻だった厚真町では、ここ数日気温が大幅に下がり、現地住民の生活は踏んだり蹴ったりの状況に陥っている。札幌管区気象台によると、厚真町の気温は地震発生時には20度前後だったが、11日朝には5.4度まで急低下した。
厚真町役場の近くに設けられた避難所では11日、一部の被災者が手を洗った後、両手をこすり合わせて温めていた。43歳の粉屋直美さん(音訳)は、「昨夜はセーターを着て、毛布を借りて寝た。だが、とても寒くて、まったく寝付けなかった」と話した。
同避難所の被災者は地震後、毛布を直接冷たい床の上に敷いて寝ている。10日になって、段ボール製の簡易ベッドがようやく使えるようになった。
北海道庁が発表した統計データによると、11時正午の時点で、今回の地震によって41人が死亡、683人が負傷した。死者数については、政府が発表した44人と食い違いが生じた。菅官房長官は、これについて、「死者数は最終的には、北海道庁が発表する数字が正しい」と修正した。
犠牲となった41人のうち36人は厚真町の住民で、その多くが高齢者だった。厚真町に住む60代の女性は、「地震が起こった時、私は自宅の2階で寝ていた。地震による山崩れで、義理の母の命が奪われた。1階には土砂が直接なだれ込み、2階部分は30メートルほど外に投げ出された。私は1階で寝ていた義母を助けることができなかった」と話した。
地震の影響を受け、現地の一部の学校や幼稚園は休みとなった。心理学の専門家は、「政府や保護者は、震災後の子供に対するメンタルケアを重視しなければならない」と指摘している。
児童心理が専門の本真博秋(音訳)氏は、「間もなく、いくつかの異常な兆候が表面化する可能性がある。ひとつひとつのことに関心を寄せることは非常に難しいかもしれないが、周りの大人が子供に対して、『よく眠れている?』とか『しっかり食事している?』などの質問をして、彼らに心を配ってあげて欲しい」とコメントした。(編集KM)
「人民網日本語版」2018年9月14日
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