日本政府が10日に発表した2次速報データによると、今年第2四半期の日本経済の国内総生産(GDP)実質成長率(年率換算)は3.0%で、予測値の2.6%を上回り、1次速報の1.9%も上回った。成長率は16年1〜3月期以来、9四半期ぶりに3%を超え、世界3位のエコノミーの日本が成長軌道に戻ったことがうかがえる。だがアナリストは、「相次ぐ自然災害や貿易摩擦の影響により、日本経済の増加ペースは今後鈍化する可能性がある」との見方を示す。「経済参考報」が伝えた。
▽内需が経済を牽引
今年第1四半期、日本のGDPは前期比0.2%減少してマイナス成長となり、28年続いた戦後最長の景気回復局面が終わった。だが今年第1四半期の短期的な低迷を経て、第2四半期のGDP2次速報値は経済が再び回復傾向に転じたことを示した。名目GDPは0.7%増加で、年率換算では2.8%増加となった。成長率は1次速報値の1.7%を大幅に上回り、17年7〜9月期(3.2%)以来の最高水準に達した。総固定資本形成の増加と国内需要の増加が日本経済の回復を後押しした要因となっている。
グローバル貿易情勢の緊張、一連の自然災害などが、同期の経済成長に対する人々の懸念を拡大したが、GDPの60%を占める個人消費は前期比0.7%増加し、18年1〜3月期の0.2%減少からプラス成長に転じた。特に自動車の牽引的役割が目立ち、外食サービス産業も成長率上昇に小幅に寄与した。
企業が深刻な人手不足に陥る中で設備投資が予測を上回り、同期の経済拡張ペースは1次速報値を大きく上回った。総固定資本形成の成長ペースも1次速報値を上回り、経済に原動力をもたらした。同期の総固定資本形成の対GDP比は前期比3.1ポイント上昇し、予測値では2.8%、1次速報値では1.3%で、15年以降で最速の伸びとなった。物流、化学工業、自動車部品などの部門で、投資の伸びが非常に大きかった。
SMBC日興証券の牧野潤一チーフエコノミストは、「人手不足により、企業は物流の運営への投資を継続的に増やしており、特に自動流通システムに力を入れている。このトレンドはここ2年ほどで明確になり、同期はとりわけ突出していた。安倍晋三首相は退職年齢を65歳に引き上げると述べ、このことが企業を駆り立てて自動化への追加投資に走らせた」と話す。
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