習近平国家主席が2日から3日にかけてアルゼンチンとパナマを国賓訪問した。習主席による中南米訪問は第19回党大会後初めて、習主席によるアルゼンチン訪問は2回目、中国国家主席によるパナマ訪問は国交樹立後初であり、新時代の中国・中南米関係を先導するうえで一里塚的意義を持つ。(文:劉明・湖北大学中南米研究院院長補佐。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)
アルゼンチンとパナマには各々特色がある。アルゼンチンは中南米の大国であり、重要な新興国だ。中国とアルゼンチンの国交樹立から46年、両国関係は平穏に急速な発展をつづけてきた。両国関係はすでに新興国と途上国の団結・協力及び共同発展の模範となっている。中国にとってパナマは中南米地域における新たなパートナーだ。中国とパナマの国交樹立から1年半、両国関係は良いスタートを切り、双方協力は歩みが急速で、効率が高く、貿易、投資、海事、金融、インフラ整備、人的資源などの分野で一連の成果を収めた。
二国間関係を先導しているのは首脳外交だ。習主席とアルゼンチンのマクリ大統領は2日、ブエノスアイレスで会談した。両国首脳は過去2年余りで5回会談した。これは両国関係史における最多記録だ。両国首脳は、さらに広い分野で両国関係発展のビジョンを描き、両国の包括的な戦略的パートナーシップの新時代を手を携えて切り開くことで一致した。中国とパナマについて言えば、昨年6月の習主席とバレーラ大統領の重大な政治決断により、両国は正式に国交を樹立した。習主席は3日のバレーラ大統領との会談で「中国とパナマの国交樹立が完全に正しく、両国民に恩恵を及ぼすことは事実によってすでに証明されており、引き続き証明されていく」と指摘した。
「一帯一路」協力には大きな将来性がある。中国とアルゼンチンは首脳会談と共同声明の双方で「一帯一路」構想を強調した。習主席は「双方は今後5年間の両国政府共同行動計画を綱領に、『一帯一路』共同建設の枠組で意思疎通と協力を強化し、両国の発展計画を連携させ、各レベル、各分野の交流や協力を統合的に計画して推進する必要がある」と指摘。マクリ大統領は「アルゼンチン側は中国との包括的な戦略的パートナーシップの深化に揺るぎなく尽力し、『一帯一路』の枠組での協力を強化する」と指摘した。
協力分野は二国間に限定されない。中国とアルゼンチンは国連、G20、世界貿易機関(WTO)、77カ国グループ(G77)といった国際組織や多国間制度の枠組で、グローバル・ガバナンス、安保理改革、「持続可能な開発のための2030アジェンダ」、気候変動対策など重要議題について対話を続け、多国間主義と多角的貿易体制を守り、グローバルな試練に対処している。中国とパナマは国連、WTOなど多国間の場での調整と協調を強化し、多角的貿易体制を共同で守り、開放型世界経済の建設を後押しするべきだ。
中国・中南米関係は将来有望だ。中国は中南米発展の将来性を確信しており、平等性、互恵・ウィンウィンの原則を堅持し、アルゼンチンやパナマなど中南米の友人と共に、新時代における平等・互恵で革新的かつ開かれた、人々に恩恵を及ぼす中国・中南米関係を構築し、中国―CELACフォーラムの構築と「一帯一路」協力に積極的に参加し、中国・中南米運命共同体の構築を共に推し進める。(編集NA)
「人民網日本語版」2018年12月4日
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