「人民元発行70周年」を記念した展覧会が、最近、話題を集めている。今年5月1日に31年間流通していた第4版人民元の一部紙幣が流通停止となり、我々の生活から姿を消した。現在流通している人民元のほとんどは、1999年に発行された第5版人民元となる。我々にとってなじみ深い第4版・第5版人民元には、「鳥のさえずりと花の香り」が描かれた世界となっている。
「喜鵲登梅(カササギと梅)」、「綬鳥翠竹(コジュケイと竹)」、「松鶴同春(松と鶴)」、「鳳穿牡丹(鳳凰と牡丹)」など、詩や絵の境地に満ち溢れている中国伝統の縁起物と名花珍鳥は、1987年4月27日に発行された第4版人民元のデザイン素材として選ばれた。
【1元・喜鵲登梅】
中国では一般的に鵲(カササギ)は吉祥のシンボルであり、「幸運」と「幸せ」を意味する。風霜の中でも花を咲かせる梅は、強靱さや粘り強さを意味すると同時に、幸福・長寿・平和の意味もある。
【2元・綬鳥翠竹】
「綬鳥(コジュケイ)」は「トジュケイ」とも呼ばれ、その「綬」の中国語の発音は「寿」と同じ音となるため、「長寿」を意味することは分かりやすいかもしれない。また「君子」の象徴である「竹」は、「剛直で他人にへつらわない」、「素直で努力家」、「質素」を意味し、文人や知識人たちからしばしば賞賛の対象となっており、北宋の詩人・蘇軾(蘇東坡)は、「寧可食無肉、不可無居竹(肉は食べなくてもよいが、竹が無くては暮らせない)」という有名な言葉を残した。
このウェブサイトの著作権は人民日報社にあります。
掲載された記事、写真の無断転載を禁じます。
Tel:日本(03)3449-8257
Mail:japan@people.cn