タジキスタンの首都ドゥシャンベ市内にあるバスターミナル(撮影·周翰博)
カザフスタン・アルマティ市の観光名所「28人のパンフィロフ戦士公園」で、軍服に身を包んだ子供(撮影·周翰博)
ウズベキスタン国家観光開発委員会の担当者はこのほど、メディア取材に対し、「カザフスタンとウズベキスタンは、2019年2月、『シルクロードビザ』プロジェクトを始動する計画だ。同プロジェクトは、より多くの外国人観光客を中央アジアに誘致することを目的としている」と話した。現地メディアの報道によると、中央アジアエリアのその他国家さらにはアゼルバイジャンなどの地区外の国々も、「シルクロードビザ」プロジェクトに参加する意向を示しており、中央アジア版「シェンゲンビザ」の誕生が待ち望まれている。人民日報が伝えた。
ドイツ·カザフスタン大学の国際問題が専門のイグリ・イワノフ氏は、「『シルクロードビザ』の登場によって、中央アジア各国の観光産業競争力が引きあげられるとみられている。我々は、中国やその他国家からの観光客に大いに期待を抱いている」と述べた。
カザフスタン中国貿易促進協会のKanat Beisek会長は、「観光業を大々的に発展させることはカザフスタンの国家発展戦略に合致する。2017年8月に政府が発表した『2018―2022年国家投資発展戦略』は、非エネルギー分野の産業発展に焦点を当てている。カザフスタンは観光資源が豊富で、観光業発展の展望は極めて大きく、観光業は経済発展における優先的な方向となるだろう」と指摘した。
他の中央アジア諸国も、観光資源に恵まれている。悠久の歴史を誇るウズベキスタンは、文化財7300ヶ所以上を擁し、シルクロードの古都サマルカンドやブハラは、その名を世界に轟かせている。ウズベキスタンのシャヴカト・ミルズィヤエフ大統領はこのほど、「2019―2025年観光業発展計画」に署名し、ビザの簡略化、インフラ建設の加速、サービスレベルの改善などさまざまな方法を通じて、観光業を同国の経済発展にとって重要な支柱産業に育成することとした。またキルギスタンは、独特な自然・風光を擁し、多くの自然保護区やリゾート地がある。「高山の国」と称されるタジキスタンも国内の多くの高山が世界的に有名だ。
イワノフ氏は、「『一帯一路(the Belt and Road)』イニシアティブの提唱に対し、カザフスタンや中央アジア各国は、前向きな反応を示している。この5年あまり、『一帯一路』イニシアティブ枠組みの下での協力には、優れた成果が現れてきている。ビザ手続きの簡略化によって、より多くの外国人観光客による中央アジア訪問が実現し、彼らは私たちの文化・生活・生活方式を深く理解するようになった」と指摘した。
今のところ、「シルクロードビザ」の実施には、いくつかの現実的な問題が立ちはだかっている。イワノフ氏は、「誰もが知っている通り、中央アジア各国のビザ手続きはかなり複雑であり、これが中央アジア訪問を希望している外国人観光客とって大きな足かせとなっている。将来的に、ビザを申請するにはどうやって手続きを行うのか、ビザを所持する観光客が対象国でどのくらいの期間滞在できるのか、自由旅行を本当に実現できるのかどうかなどについては、引き続き、さらなる調整が必要となるだろう。全体的に言うと、統一された『シルクロードビザ』の発給は、中央アジア各国の観光協力にとって重要な一歩であり、今後、この政策が推進されていくことに期待している」との見解を示した。(編集KM)
「人民網日本語版」2019年1月21日
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