日本の男子体操代表チームが27日夕方、北京首都国際空港に到着し、7日間の訪問交流の旅が始まった。水鳥寿思強化本部長は、「中国がどんな練習をしているのかを学び、日本男子体操の悩みの種となっている演技の完成度をめぐる難題を解決し、さらに中国と共に世界の体操事業が進歩するよう促進したい」と意気込みを語った。新華社が報じた。
水鳥本部長はこれまでにもチームを率いて何度も中国を訪問し、中国国内の体操の試合会場で、ビデオカメラを手に持ち、真剣な表情でメモを取るその姿がしばしば見られた。国際大会に参加する際、日本代表チームはライバルの中国の動きにも常に注目している。しかし、日本の体操男子代表チームの強化本部長が現役の代表チームメンバーを率いて中国チームと合同練習するというのは今回が初めてのことだ。また2月11日から17日にかけては今度は中国体操チームも東京を訪問し、日本チームの日ごろの練習を見学する計画だ。
昨秋の世界選手権では、日本はミスが重なり、中国、ロシアに次ぐ3位に終わった。リオデジャネイロ五輪の男子団体金メダルを獲得した日本代表チームにとって、20年の東京五輪はホームでの戦いとなり、プレッシャーも大きくなる。
水鳥本部長は、「若い中国体操男子チームはリオデジャネイロ五輪で低迷を経験して以降も、経験を積み、技術も日に日に完成度を増している。その大きな大会でのパフォーマンスや経験は大きく向上し、特に世界選手権で見せた美しさや躍動感は日本を上回っていた」と、危機感を募らせる。
「技術を盗まれるなどのマイナスの影響があるのではないかとの心配も少しはある。しかし、選手もコーチも中国との合同練習にとても前向きだ。そのため、今回は、特別な事情で来れない選手以外は、個人総合の金メダリストである内村航平選手などの主力もほぼ全員来ている。今回の練習の強度や難度は高くなく、主に学習交流がメイン」と水鳥本部長。
五輪金メダリストの内村選手は、「僕にとって、中国の練習はずっと謎だった。そのため今回は中国がどんな練習をしているのか、少しでも謎が解明できれば」と話した。
今回、日本チームのメンバーは、内村選手、萱和磨選手などの主力選手のほか、高校生の若手選手、審判、コーチ、医療スタッフ、技術スタッフなどからなり、バランスのとれたメンバーとなっている。
中国国家体育総局体操運動管理センターの繆仲一センター長は、「日本が自ら掲げた今回のテーマは『オオカミとの共演』。試合ではライバルであるものの、共に世界の体操の発展を促進する責任はみんなにある」と指摘する。
そして、「世界の強豪チーム2チームが一緒に練習し、交流するというのは、世界の体操の発展を促進する一番良い方法の一つだ。ここ数年は、全体的には、日本のほうが成績が良く、学ぶべき点が多々ある」と話す。(編集KN)
「人民網日本語版」2019年1月31日
このウェブサイトの著作権は人民日報社にあります。
掲載された記事、写真の無断転載を禁じます。
Tel:日本(03)3449-8257
Mail:japan@people.cn