令和時代スタートの日本 新しい容れ物に新しい酒はあるか

人民網日本語版 2019年05月09日11:14

日本は現地時間の7日、元号が「令和」に変わってから初の出勤日を迎えた。新元号が決まると、安倍首相は、「希望に満ちあふれた新しい時代を国民の皆様と共に切り開いていく」と繰り返し述べた。それでは安倍首相のいう「令和の新しい時代」に向けて、日本は本当に準備ができているのだろうか。第一財経網が伝えた。

▽不景気な「平成経済」

30年続いた平成時代について、上海対外経貿大学日本経済研究センターの陳子雷センター長は次のように総括した。「平成時代を全体としてながめると、バブル経済の崩壊に始まり、不況や不景気が起点だったといえる。それからの丸々20年間は、日本の『失われた20年間』でもあった。直近の10年間、日本経済の発展レベルはますます成熟に向かい、日本経済の圧力に対抗する力は大幅に高まった」。

陳氏は一方で、「当然のことだが、平成時代は何一つうまくいかなかった時代ではなく、日本社会に巨大な変化をもたらした時代でもある。たとえば企業文化におけるいくつかの伝統的習慣が大きな打撃を受けた。たとえば第二次世界大戦後の終身雇用制度、年功序列などは、平成時代に終わりを告げた。これらはみな平成時代に出現した新たな変化だ」と述べた。

▽令和の日本は面目を一新できるか

安倍政権にとって、平成時代が残したさまざまな難問は、一つの時代が終わったからといって消滅するものではない。

陳氏は、「令和時代において、特に令和元年において、安倍政権の目下の急務は、なんといっても少子高齢化の苦境を脱することだ」と指摘した。

少子高齢化は日本経済の成長力を削ぐ病とみなされ、日本メディアの中には「国難」と諧謔を交えて伝えるところもある。

子どもの数が急速に減る一方で、超高齢人口が急速に増加する。2018年には、日本の100歳以上の高齢者数は6万9700人を超えた。日本の厚生労働省が1963年に統計を取り始めてから、この数字は48年連続で増加している。

こうして少子高齢化が消費や雇用市場に与える打撃をどのように改善するかが、平成時代後期に安倍政権が一貫して回答を求め続けた難問だ。たとえば安倍政権はいくつかの成長戦略を打ち出し、これには女性の就業を促進する、保育園に入れない問題を解決する、返済不要の給付型奨学金を拡充する、超高齢社会への対応策を検討するといった内容が含まれていた。

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