川劇の「変臉」パフォーマンスもできるTubby(写真提供・取材対象者)。
しかし、絵を描く過程で、周さんは困ったことにもぶつかった。それは、Tubbyの夢は世界一周なのに、羽もなく自家用飛行機もないTubbyはどうしたらいいの?ということだった。
不思議なことに、ある日、周さんは夢を見た。「Tubbyが食べ物を探している時に、人間のバックパッカーがテントを残していったのを見つけ、そのテントを使って熱気球を作ることをひらめいた、という夢を見た」と周さんは言う。
Tubbyの旅行の移動手段になった熱気球(写真提供・取材対象者)。
こうして、そのシンプルな夢が絵本のストーリーの最もカギとなるシーンになった。熱気球はTubbyの移動手段になり、Tubbyを世界一周の旅へと連れていくことになったのだ。
移動手段を手に入れたTubbyはまず桜満開の日本の富士山を見に行き、それから米国で自由の女神像を見て、南米でブラジル代表ユニホームを着てアルゼンチンチームと対戦し、さらには古代のピラミッドを観光していく。
米国ニューヨークにやって来たTubby(写真提供・取材対象者)。