華東師範大学で12日、2019年度の卒業式典が開かれ、同大学の国際漢語文化学院漢語国際教育専攻修士課程を修了した米国出身のアイモベンさんが、卒業する留学生の代表として、自身の中国でのエピソードを中国語で紹介するスピーチを行った。2年間の留学期間を経て、彼は知らず知らずのうちに中国社会に溶け込んでいったようだ。
〇留学生を率いてオンラインでミルクティーを買い、ショッピングもマスター
アイモベンさんは2年前、上海にやってきた。
彼は、「多様な文化が共存する都市・上海では、バスに乗ると、乗務員が地元の上海語でアナウンスするのを聴き、城隍廟の近くではトレンディなショッピングセンターを目にすることができる。そのショッピングセンターを抜けていくと今度は石庫門があり、さらに十数分歩くと、外灘(バンド)の西洋風建築物と向かい側の上海中心(上海タワー)を見ることができる。私たち留学生は、ここに来て、中国の広大な大地と豊かな物産、そして数千年の歴史を誇る中国文化の成果を、自らの眼で確認することができる。そんな我々は世界で最もラッキーな人間だと言えるだろう」としている。
「もちろん私は、中国を観るためだけに来たのではない。タクシーの運転手がよく私に『郷に入っては郷に従え』と話してくれたように、この中国社会に溶け込むためにやって来た」と彼は続けた。
彼は華東師範大学に留学中に、その「郷に入っては郷に従え」モードをスタートさせたという。「夏休み、私は米国国際教育交流協会(CIEE)でインターンシップを行うことにした。米国人学生が中国社会により良く溶け込めるようサポートすることを目的とした中国語サークルを立ち上げた。このサークルではフードデリバリーサービスの『餓了麼』でミルクティーを注文する方法やショッピングサイトの『淘宝網』で買い物をする方法、そして『WeChatペイ(微信支付)』による決済方法などを学んだ。1学期が終わるころになると、彼らは『一歩も外に出ない』で生活する方法をマスターした。この意味では、中国社会に溶け込むことは、すなわち、自分の宿舎に戻るプロセスといえる。この場を借りて、宅配スタッフにはお礼を言いたい。雨が降り、風が吹く中、我々は宅配スタッフの到来を待っているからだ」とした。