「大都市でベッド1台ほどの狭い空間で暮らすか、実家に帰って広い家で暮らすか」。大学を卒業した多くの人々が今、最も頭を悩ませている問題はこれだ。不動産情報プラットフォームの諸葛找房と経済紙「華夏時報」が共同で発表した「2019年卒業シーズン賃貸住宅ビッグデータ報告」は、「2019年の大卒者の多くは大学のある地域にとどまって働くことを選び、半数以上の月収は5千元(1元は約15.7円)に満たず、家賃が収入の30%を超える人が4割近くいる」と指摘した。中国新聞網が伝えた。
▽大卒者の多くが母校の地に根を下ろす
同報告によれば、ここ数年、二線都市の人材争奪戦がますます激しくなっている。しかし調査研究の状況をみると、大卒者は働く都市の選択に直面した時、今でも一線都市を好む傾向があるという。
データによると、大卒者の70%近くが実家のあるエリアか卒業した大学のある地域で働くことを選び、このうち実家と大学と働く場所が同じ地域にあるという人が半数に迫った。全体として、大学のある地域にとどまって就職する学生が引き続き多数を占める。このうち北京、上海、天津、武漢、西安、南京、広州、杭州、成都などの経済が発達した都市は、大学の数が多いことから、雇用機会を呼び込んで「勝ち組」となっている。
住宅賃貸と就職準備について、調査研究データをみると、「大卒者の80%近くが部屋を借りる前に正規の仕事かインターンシップの仕事を見つけている」ことがわかる。
▽大卒者の40%が「家賃は収入の30%以上」
賃貸のスタイルをみると、1人で部屋を借りるスタイルがルームシェアのスタイルよりも人気がある。調査研究データによれば、大卒者の60%以上が「1人で部屋を借りたい」としたが、一線都市や新一線都市で働く人の多くが、「実際に部屋を探す時、家賃などの要素を考慮して最終的にルームシェアを選んだ」と答えたという。
データをみると、大卒者が暮らす部屋の家賃レベルは相対的に低く、大半は家賃5千元以下の物件に注目している。1ヶ月の家賃が2千元以下の割合は70%を超える。また大卒者で家賃が5千元を超える人は6%おり、その多くは一線都市で働き、1人で部屋を借りることを選んだ人たちだ。