発展期迎えるブロックチェーン 中国で応用される業界とは? (2)

人民網日本語版 2019年10月29日13:15

沈氏は、「分散型台帳技術というのがブロックチェーンの最も分かりやすい説明だ。つまり、異なる主体が管理するサーバーが一つの台帳を管理するという方法だ」と説明する。

「これまで、銀行や企業、個人などは、関連の台帳の記録やデータの記録を集中化するか、単一の責任主体が記録するかしていた。そのため、データ改ざんなどの信頼性に関係する問題が起きやすく、それが理由で業務プロセスのコストも高かった。一方、ブロックチェーン技術は、分散型台帳・データ保存を実現しているため、データが改ざんされる可能性が極めて低く、データが真の意味での信頼と価値を持つようになり、それが一種の新しい資産になる可能性を持たせる。そして、社会全体に計り知れないほどのイノベーションソースをもたらす」と説明する。

マイクロソフトリサーチの元主管研究員で、現在、ブロックチェーンの分野で起業している王嘉平氏は、「現在、たくさんの情報システムは孤立しており、さまざまな機関によってコントロールされている。ブロックチェーン技術は、データの表示を基準化するだけでなく、コンピューターのロジカルも基準化し、一層基準化されたスタイルで事務処理を行うことができる。これは情報サイロの解決につながる」と語る。

汪氏は、「ビットコインをめぐっては大きな論争があるため、ブロックチェーン技術もずっと懐疑的な見方がある中で発展を続けている。しかし、ブロックチェーンは、インターネットよりも大きな変化を世界にもたらす技術の方向性かもしれない」との見方を示す。

暗号法がブロックチェーンをサポート

ビットコインは脱集中化され、インターネット上で資本が操作・運用されるため、各国の中央銀行はそれを受け入れない姿勢を示している。資本運用下でのビットコインは既存の世界の通貨金融体系をかく乱し副作用をもたらす可能性がある。しかし、デジタル通貨はインターネットイノベーションの成果で、それを支えるブロックチェーン技術に問題は何もない。資本主導運用やインターネット上で無秩序に発展するビットコインやブロックチェーン技術を秩序ある監督・管理下に治め、「良貨によって悪貨を駆逐」しなければ、インターネットを法律で管理されるデータ空間にすることはできない。

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