発展期迎えるブロックチェーン 中国で応用される業界とは? (4)

人民網日本語版 2019年10月29日13:15

「雲象区塊鏈」の取締役社長である鄧旭氏は、「中国国外では、政治ガバナンス、公共応用、金融業界などの分野へのブロックチェーン応用が比較的成熟している。例えば、米国のナスダック証券取引所は、ブロックチェーンを企業のIPO(新規株式公開)の審査に応用している。企業は発足以降の株式情報、株主の権益などの情報をブロックチェーン上に記録でき、取引所の審査時間が短縮されている。公共の分野では主に、食品や薬品のトレーサビリティに応用されている」と説明する。

中国では現在、主に金融サービスやサプライチェーン管理、スマート製造、公共サービス、教育・雇用、文化・娯楽の6つの分野にブロックチェーンが応用されている。

ブロックチェーンはトレーサビリティが可能で、データの改ざんができないため、金融業界の本質やニーズにぴったりだ。そのため、ブロックチェーンの金融サービス分野への応用が、中国では現時点で最も進んでおり、成熟している。

決済の分野では、ブロックチェーン技術は、異なる金融主体間の台帳をめぐる問題を効果的に解決してくれる。そして、コスト削減や効率向上を実現してくれる。越境決済の分野では、ブロックチェーンは、ディセントラリゼーション技術を通して、P2Pの取引記録を実現し、金融包摂の実現をサポートすることができる。

サプライチェーンにおいて、ブロックチェーン技術は、サプライチェーンを、1本の整った情報フローにまとめ、異なる主体が各部分に存在する問題を発見することができるようにする。また、データを改ざんできないため、主体間にトラブルが発生した場合にも十分に一連の証拠を提供することができる。

公共サービスの分野にブロックチェーンを応用すると、信頼性の危機という問題を解決することができる。教育・雇用の分野では、主に学生の信用体系構築や知的財産の保護にブロックチェーン技術を活用することができる。文化・娯楽の分野では、共有性と不可変更性においてブロックチェーンが知的財産権の問題解決に一役買う。

ブロックチェーン技術は広い分野へ応用できる見込みがあり、将来のテクノロジー競争は、ブロックチェーンをめぐる競争になることは間違いないだろう。(編集KN)

「人民網日本語版」2019年10月29日 

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