新興技術・ブロックチェーンに関する疑問点 専門家が解説

人民網日本語版 2019年10月29日16:39

ブロックチェーンが中国共産党中央政治局第18回グループ学習の「教室」に登場すると、この新興技術が各方面の注目の的になった。しかし同時に、ブロックチェーンがもたらした疑問点も少なくない。上海市で開催中の第1回外灘金融サミットでは、複数の専門家が疑問点を解説してくれた。中国新聞網が伝えた。

従来のデータバンクと違い、ブロックチェーンは本質的には脱中心化を核心とした分散型台帳に基づくデータシステムだ。第三者にコントロールされるリスクを排除し、情報のセキュリティをよりよく保障できる。

ブロックチェーン技術はどのような変化をもたらすのか。中国金融四十人フォーラム常務理事会の陳元代表は、「この技術は決済・決算の効率を高め、取引コストを引き下げ、デジタル通貨のイノベーションと応用を力強く推進することができる。今後は、サプライチェーン・ファイナンス、医療の情報化、教育資源の共有といった産業の変革において、役割を発揮する潜在力を備える」と述べた。

中国国際経済交流センターの黄奇帆副理事長は、「ブロックチェーン技術はより先進的な『遺伝子操作技術』に似ており、基礎的側面から脳の反応スピード、骨格の頑健さ、 四肢の動きの柔軟性を大幅に向上させる。この技術に支えられて、デジタル化プラットフォームの基礎的機能と応用に破壊的な改良が施され、ひいては経済社会に対して強大な推進力を生じることになる」と指摘した。

現在、世界の主要国はブロックチェーン技術の発展を目指して事業展開を加速しており、中国はこの分野で良好な基礎を備えている。中国工業・情報化部(省)の賽迪ブロックチェーン研究院が作成した報告書「2019年上半期中国ブロックチェーン発展の現状と展望」によると、今年上半期に中国が公開したブロックチェーン関連特許は3547件あり、18年の2435件を大きく上回ったという。

注意すべきなのは、勢いよく発展するイノベーションの背後で、リスクもひっそりと育っていることだ。ブロックチェーンに存在する技術的リスク、システム外部の信用リスク、ネットワークをめぐるリスクなどを、監督管理当局はどのように防げばよいのだろうか。

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