また「故宮月めくりカレンダー・2020・清游雅集」は、紙版の月めくりカレンダー以外にも、AR(拡張現実)を使ったクリエイティブ動画サービスを打ち出した。月めくりカレンダーの壁画の画像をスキャンすると、古代の人々が娯楽を楽しむ様子がスマホの画面に表示される。
オフラインでもオンラインでも、カレンダーは「ペーパーレス」など多様な形式で若者の生活の中に入り込んできている。
今年10月、ずっと効率アップ手帳を使ってスケジュールを管理してきた微博(ウェイボー)ユーザーの張天寧さんは、「滴答清単」アプリで生活のプランを立て、記録を残すようになった。「90後」(1990年代生まれ)の張さんは、「滴答の機能は効率アップ手帳とよく似ている。スマホの記録ツールもより柔軟で便利になったので、スケジュール管理を滴答でやることにした」と説明する。
「滴答清単」アプリ
多くの若者にとって、こうした文化クリエイティブ商品を使用することは、もはや単に時間を記録するためだけではなくなっているようだ。
記録、撮影、共有、実行、交流。多くの「90後」や「00後」にとって、スケジュールの計画と管理はもはやプライベートな事ではなくなり、自分をアピールする話題になっている。微博上の人気の話題をテーマにしたコミュニティアプリの「超話社区」でも、「studyaccount」や「studywithme」、「手帳」、「電子手帳」などの話題が長い間上位にランキングされている。彼らはここで自分のスケジュールを公開し、本当にその通りに実行したかを互いに見守り、互いに励まし合って、共有しながら記録し、公開しながら交流している。
スケジュールを書き込むためだけでなく、不安や焦りを癒すことも目的に
河北師範大学一年生の劉暢さん(女性)は、「高三の頃は、カレンダーをめくるのが毎日一番の楽しみだった」と言う。勉強机の上に置かれたカレンダーは、カウントダウンという形で彼女が最も大変だった日々に寄り添ってくれた。
ある専門家は、「生活のリズムがどんどん速くなっている現在において、多くの若者が時間管理に関する文化クリエイティブ商品を買いたがるのは、いたるところに存在する不安や焦りを癒すためだ」と指摘する。