北京卸売市場の感染源いまだ謎 コールドチェーンは信頼できるか (3)

人民網日本語版 2020年06月23日14:01

新発地市場で検出されたウイルスの遺伝子配列とこれまでに公表された欧州検出のウイルスの遺伝子配列は似ている。この発見により、コールドチェーンによる物流が海外の汚染された物品を中国国内の食品市場に持ち込んだという推測がさらに注目を集めることになった。

米国の食品団体は、中国の輸入食品消費量の年平均増加率はこれから15%以上を維持すると予測し、中国は19年に最大の食品輸入国になったと伝えた。

海外の食品が中国に入る時、最初の防波堤は税関だ。コールドチェーン委の説明によると、「中国税関には厳格な安全予防管理措置が備わり、『3つの関門』によって輸入食品の品質と安全性を保障する。中国に食品を輸出する国・地域がくぐる『参入の関門』、海外の対中輸出食品メーカーがくぐる『登録の関門』、対中食品輸出企業がくぐる『記録の関門』だ」という。

同委の研究者の説明では、「現在、中国のコールドチェーンによる物流はまだ初期の発展段階にあり、標準化という点では日本、米国、ドイツ、イギリス、カナダなどの先進国との間でなお大きな開きがある」という。

感染症を前にして、ピンチの中にはチャンスがある。同委はコールドチェーン物流産業の成長を推進する12か条の提言を打ち出し、その中で、この機会を活かしてコールドチェーンによる物流プロセスにおけるセキュリテを強化し、集約型管理を推進し、人と物品の接触を減らすこと、また企業の組織力とデジタル化能力を高め、科学技術によって産業の全プロセスを追跡可能とし可視化するための取り組みを推進し、資源をよりよく配置することを求めた。

複数の専門家がさまざまな場面で強調するように、つまるところ、汚染された環境から人が感染したにしろ、汚染された物に触った体の一部を口や鼻に近づけたにしろ、マスク着用、手洗いなど個人でできる防護措置に問題があったことは確かだ。(編集KS)

「人民網日本語版」2020年6月23日

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