中国初の葉面積指数自動観測ネットワークが完成

中国科学院によると、中国科学院空天情報革新研究院リモートセンシング衛星応用国家工程実験室はこのほど、中国初の葉面積指数自動観測ネットワークを構築した。また初めて典型的な生態環境における葉面積指数の全国範囲の、長期間の持続的地上観測を実現した。人民日報が伝えた。

葉面積指数とは、ある土地の上部にある植物のすべての葉面積を積算したものだ。農地の試験において、葉面積指数は植物の群落の成長状況を反映する重要な指標だ。同時にこれは世界の生態研究の重要な入力パラメータでもある。科学者は前世紀末、リモートセンシング技術により世界及び地域スケールの葉面積指数製品の生産を開始した。だが持続的な広範囲かつ長期間の地上観測がなかったことから、葉面積指数製品の信憑性の検証が、科学者を長期的に悩ませる難題となっていた。

リモートセンシング衛星応用国家工程実験室はこの問題に焦点を絞り、葉面積指数地上観測ネットワークシステムの建設を開始した。標高が高く寒い芝原、典型的な草原、亜熱帯高低木など、全国の典型的な植物エリアで典型的な植物に適した実験エリアを選んだ。中国が完全に独自の知的財産権を持つ15の葉面積指数ワイヤレスセンサーネットワークシステムを設置するとともに、これらの典型的な植物エリアの観測ネットワークを通じ、衛星製品の信憑性の検証を行うことで、全国の植物のモニタリングを行う。同プロジェクトは2018年末に建設が始まり、現在まで15カ所の装置の設置が完了している。今年7月の時点で1200万件以上の有効オリジナルデータを取得している。（編集YF）

「人民網日本語版」2020年8月4日