ブラジルの国家衛生監督庁は14日、中国医学科学院医学生物学研究所が独自に研究開発した新型コロナウイルス不活化ワクチン「科維福」の第3相臨床試験を承認すると発表した。またアストラゼネカ製のアデノウイルスベクター技術を採用するワクチン「AZD2816」の臨床試験も承認された。科技日報が伝えた。
同庁によると、同ワクチンの有効性、安全性、免疫原性を評価するために、科維福のプラセボ対照第3相臨床試験を行う。同ワクチンのブラジルでの試験は、世界的な臨床試験の一部で、リオデジャネイロ州、ゴイアス州、サンタカタリーナ州、サンパウロ州で行われる。試験に参加するボランティアの人数は7992人で、ワクチンチームとプラセボチームに分かれる。18歳及びそれ以上の成人が14日の間隔を空けて接種を2回受ける。
同庁は今年4月、中国三葉草生物製薬有限公司が開発した新型コロナウイルスワクチンが同国での第2、第3相臨床試験を承認した。北京科興中維生物技術有限公司(シノバック)が開発した新型コロナウイルスワクチン「コロナバック」も、ブラジルで第3相臨床試験が承認された。
アストラゼネカ製のAZD2816は、AZD1222を踏まえた改良版で、特に南アフリカで見つかった変異株「B.1.351」に対して改良が施された。今回ブラジルで行われる同ワクチンの第2、第3相臨床試験では、今のところ800人のボランティアを募集する予定。アストラゼネカは、同ワクチンが3回目の追加接種に使われた場合の有効性を検証したいとしている。また研究者は、ワクチン混合接種プランの試験を行いたいとしている。これは1回目にAZD1222の接種を受けた人が、2回目に新型のAZD2816の接種を受けるということだ。
ブラジル保健省のデータによると、ブラジルでは14日午後8時の時点で8633万人以上が1回目の接種を終えており、総人口の約40.77%を占めている。(編集YF)
「人民網日本語版」2021年7月19日