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国家公園を構築して「第3の極地」を守るチベット自治区

人民網日本語版 2021年07月26日10:03

西蔵(チベット)自治区では現在、中国の生態系の安全を守る重要な防壁として、国家公園を主体とした自然保護地体系が構築されている。同自治区の各種自然保護区の面積は現時点で、41万2200平方キロメートルに達しており、同自治区総面積の3分の1以上を占めている。

国家公園は、生態環境、自然資源保護、適切なる観光 (appropriate tourism) の開発などを基本策とし、比較的小さな範囲の開発を通じて、広範囲の効果的な保護を目指し、生態環境保護と資源開発の利用のバランスを合理的に図る管理スタイルとなっている。

中国科学院科技戦略咨訊研究院の研究員・樊傑氏は、「南極と北極に次ぐ『第3の極地』国家公園群を作り上げるというのは、『第3の極地』エリアの重要な自然資源を国家が所有し、全国民と共有し、代々受け継ぐための主要策だ」と指摘する。

チベット高原は、「世界の屋根」、「アジアの給水塔」と呼ばれている。そのため、中国はチベット自治区の生態系保護を非常に重視しており、羌塘(チャンタン)国家級自然保護区、雅魯蔵布(ヤルンツァンポ)大峡谷、珠峰(チョモランマ)国家級自然保護区などといった国家級自然保護区11ヶ所、国家級風景景勝地4ヶ所、国家地質公園3ヶ所、国家森林公園9ヶ所、国家湿地公園22ヶ所などが設置されている。各種希少な野生動植物が、効果的に保護され、一部の希少な野生の動物は個体数が回復し、少しずつ増加している。

チベット自治区生態環境庁の羅傑庁長によると、平和解放されてからこれまでの70年の間に、同自治区で生態環境の分野に投じられた資金は累計で814億元(1元は約17円)に達している。そして、一連の生態保護・建設プロジェクトを実施し、生態系の安全を守る防壁構築に力を注いでいる。「チベットの生態系の安全を守る防壁の保護と建設計画(2008—30年)」が実施されて以来、2020年末の時点で、資金が累計で121億5000万元投じられてきた。(編集KN)

「人民網日本語版」2021年7月26日

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