【トルコ地震救援日記】活動2日目に一家5人を救助 時間は待ってくれない!

公羊救援隊創始者 何軍さん

人民網日本語版 2023年02月10日15:27

今月6日、トルコでマグニチュード(M) 7.8の地震が2度発生したのを受け、中国政府は時を移さず、緊急人道支援メカニズムを始動させ、複数の救助チームが被災地入りして支援を展開している。人民網ではトルコで救助活動を展開している中国の救助チームの動きを「トルコ地震救援日記」として追っていく。

中国の民間緊急救助隊である公羊救援隊がトルコで救助活動を展開して2日目を迎えた今月9日、現地は依然として厳しい寒さに見舞われていた。

午前8時45分、救助を要請する電話がかかってきた。ベレンという街のある女性からの電話で、倒壊した家屋の下敷きになっている家族を助けて出して欲しいという要請だった。そこで我々は直ちに出発した。

助けを求めるSNSへの投稿に対し、あるネットユーザーが寄せた「浙江省の救助チームがもう到着しているはず。良い知らせがあることを願っている」の書き込み(画像は書き込みのスクリーンショット)。

30分後、到着した眼前に広がるベレンの街は、倒壊した建物で廃墟と化していた。他の救助チームと共に、がれきの下から大人1人と子供1人を発見した。しかし、残念ながら現場で確認した限り、2人からはすでにバイタルサインを確認できなかった。

ベレンでは多くの死傷者が出ていた。負傷者は直ちに病院へ移送され、我々はすぐに次の捜索場所に向かわなければならない。生死を分けるタイムリミットとされるのは地震発生から「72時間」であるため、一人でも多くの命を救いたいからだ。

救助活動を行う何軍さんと他の隊員(写真提供・公羊救援隊)。

救助活動が進められている倒壊した家屋(写真提供・公羊救援隊)。

ある傾いた建物では、床スラブが障害となり救助活動が困難を極めた。地元の人によると、建物の中には15歳の男の子が1人取り残されており、まだ発見されていないということだった。作業スペースに限りがあったため、交代で作業をしなければならず、作業も工具を使って2階の床スラブを穿つことで、1階に達しなければ、生存者の有無を確認することができなかった。そして今回の救助活動も、胸が締め付けられるような結果となってしまった。

交代で作業をする救助隊員(写真提供・公羊救援隊)。

そんな我々を喜ばせたのは、現地時間午後1時半、トルコ陸軍の救助チームと共に、ベレンで大人2人、子供3人の一家の救助に成功したことだった。大人2人は重傷で、すぐに病院へ移送されたが、子供たちは幸い負傷していなかった。

トルコ陸軍の救助チームと共にベレンの建物からある一家を救助した公羊救援隊(写真提供・公羊救援隊)。

残された時間は少ないが、我々の奮闘は続く……(編集KN)

「人民網日本語版」2023年2月10日

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