2014年4月29日  
 

中国の夢健康知恵袋 企画集 日本からニイハオ!

Apple新浪騰訊人民微信RSS
人民網日本語版>>カルチャー

頻繁に見られる「外来語の乱用」、「翻訳されない外国語」が溢れる理由 (3)

 2014年04月29日14:39
  • 分かち合うへtwitter
  • 分かち合うへyahoo
  • 分かち合うへsina.com
  • 分かち合うへrenren.com
  • 分かち合うへt.qq.com

■解答-

 (1)外国語を吸収しながらも中国語と融合させ、安易に外国語をそのまま使用しない(2)翻訳者になるためのハードルを高めるよう指導を強化する

 「外来語の乱用は中国特有の問題ではない。世界の多くの国、特に発展途上国では比較的一般的にみられるものだ」と王剛毅氏。中国教育部(省)言語文字応用管理司の姚喜双・司長は、「外来語の吸収や中国語化こそが、中国語の生命力と魅力である」という見方を示し、「我々は外来語の吸収を拒否してはならないと同時に、外来語の乱用もしてはならない」と主張する。

 ある業界の関係者は次のように語る。「現代の社会は日進月歩で変化し、新しい事柄が次から次へと出現する。中国語も外国語の新しい単語を吸収するなど、さらに拡充していく必要がある。『激光』(レーザー)や『坦克』(タンク)などの外来語のように、中国語化された後に広く普及して理解しやすくなったものもあれば、『X光』(X線)や『B超』(Bモード超音波検査)などアルファベットでわかりやすく簡素化されたものも広く使用されている。また、「電脳」(コンピューター)や「鼠標」(マウス)などの中国語の造語法に基づいて意訳されたものは、すでに中国語の基礎単語となっている。しかし、性質の異なる外国語を受け入れて、中国語と融合させるには革新を継承し、吸収し続ける上でしか実現できない。安易な『拿来主義』(もって来る主義)によってそのまま外国語を使用してはならない」。

 夏吉宣氏は、「これは1つの発展段階に存在する問題だ。中国人の自国文化への自信は、中国の実力が増強されるに従って大きくなる。その際に、外来語の氾濫の現象は徐々に減少し、中国語の表現が回復するだろう。たとえば、初期に使っていたEmailが、後に漢字で『伊妹児』と表現され、今では『電郵』と改められたように」と語る。

 王剛毅氏は、「基本的には、政府は言語使用の政策のガイドラインを強化する必要がある。政府、メディア、学校は『中華人民共和国国家通用言語文字法』を遵守するべきであることを自覚かつ意識して人々を指導しなければならない」という見方を示す。

 また、姚喜双・司長は、「我々は、まず初めに専門学者たちの意見を発表し、皆で討論を行った上で使用する。また、一定期間を過ぎた後に、改めて適正の確認を行う」と補足した。夏吉宣氏によると、外語中文翻訳規範部際聯合会議専門家委員会は発音に近い中国語翻訳の外来語を使用し、整理をした上で、ネット上で公表し、人々のネット投票により最終的に訳し方を決定しているという。

 人々の翻訳に対する認識には誤解が存在する。中国翻訳協会前副会長の李亜舒氏は、「大学在学中に全国大学英語試験(CET)を合格すれば翻訳はできるのか?外国語学部を卒業したら翻訳できるのか?そうとは限らない。翻訳には理論が必要なだけでなく、大量の専門的な訓練や実践が必要とされる。翻訳の人材不足の問題は、翻訳者になるためのハードルを高める必要がある」と語り、2007年に設立した翻訳の修士課程が、将来もしかすると認められるべき翻訳家チームの育成の助けとなるだろう、という見方を示した。

 また朱績崧氏は、「翻訳者の地位と報酬を高めることが当面の急務」として、「大学では、多くの教員が大学で翻訳をしたがらない。なぜなら、これらの作品は研究成果に数えられない上、基本的に勤務評価にもつながらないからだ。もともと給与が少ないこともあり、教員はおのずと積極性に欠けてしまう」と指摘する。

 制度の創設については、多くの専門家による提言が行われている。李亜舒氏によると、現在一部民間の翻訳組織だけが中国文学芸術界聯合会や中国作家協会などの文学賞の中で、翻訳作品を出していないという。武波氏は、「国家機関として成立した中国翻訳基金会や翻訳研究院などの機関が、組織的に翻訳人材の保障や「翻訳されない外国語の乱用」という難題の解決に向け尽力しているという。武波氏は、「優秀な人材が外国語に正しく、適切な翻訳をつければ、人々も自然とそれを喜んで使用するだろう」という信念を抱いている。(編集MZ)

 「人民網日本語版」2014年4月29日

[1] [2] [3]

コメント

最新コメント