写真:一定規模以上工業企業の過去一年間の利益総額の増加率 |
中国国家統計局が発表したデータによると、全国の一定規模以上工業企業の1−3月の利益総額は、前年同期比10.1%増の1兆2942億4000万元(約21兆1440億円)に達し、増加率が1−2月より0.7ポイント上昇した。うち主業務の利益総額は9.4%増の1兆2238億5000万元(約19兆9940億円)に達し、1−2月より1ポイント上昇した。人民日報が伝えた。
一定規模以上工業企業の3月の利益総額は、前年同月比10.7%増の5131億6000万元(約8兆3830億円)となった。
中国国家統計局工業司の何平氏は、3月の利益増加率の上昇には、次の主因があると指摘した。(1)電子業界のけん引。コンピュータ通信機器・その他の電子設備の製造業の3月の利益額は、前年同月比で63.4%増となり(1−2月は14.1%減)、一定規模以上工業企業全体の利益総額を3.3ポイント押し上げた。(2)前年の数値の低迷による影響。主業務による収入の増加率が1−2月とほぼ横ばいになる中、3月の利益増加率が上昇した。これは前年同月の利益額が少なかったことと関連している。2013年3月の利益増加率は5.3%と、通年で最低水準となった。2012年同月と比べた場合、2013年3月と2014年4月の平均増加率は8%で、2013年1−2月と2014年1−2月の平均増加率を5.2ポイント下回っている。
1−3月の工業の利益額には、次の三つの特徴があった。
(1)新たな利益増が一部業界に集中。1−3月に利益増加額が最も多かった業界は下記の通り。自動車製造業の利益額は前年同期比306億元(約5000億円)増、電力・熱エネルギー生産・供給業界は229億7000万元(約3750億円)増、電気機械・機材製造業は151億8000万元(約2480億円)増、非金属鉱物生産業は145億6000万元(約2380億円)増、コンピュータ通信機器・その他の電子設備の製造業は94億5000万元(約1540億円)増。この5業界の一定規模以上工業企業による、利益増への貢献度が80%弱に達した。
(2)主要採鉱・原材料業界の利益額が急減。需要不足と価格の低迷により、石炭開発・選炭業の1−3月の利益額は前年同期比41.2%減、黒色金属製錬・圧延加工業は19.9%減、非鉄金属採鉱・選択業は15.6%減、非鉄金属製錬・圧延加工業は13.6%減、石油・天然ガス開発業は6.3%減となった。同5業界の利益総額は、17.7%減(394億6000万元減、約6450億円減)となった。
(3)企業の収益がほぼ安定化。一定規模以上工業企業の主業務の1−3月の利益率は0.1ポイント増の5.4%に達したが、2013年通年を0.71ポイント下回った。(編集YF)
「人民網日本語版」2014年4月28日