南京で「旧日本軍の性暴力パネル展」 日本NGO団体が開催
日本の複数のNGO団体で構成される「旧日本軍の性暴力パネル展」実行委員会は先月26日、南京師範大学で旧日本軍による性暴力犯罪をテーマにした「旧日本軍の性暴力パネル展」を先月29日から今月8日まで開催することを明らかにした。2009年から活動する団体は中国5都市で同パネル展を開催している。「中新網」が伝えた。
同実行委員会は中国の元「慰安婦」の被害者に対し、支援を行っている団体・個人で組織される日本のNGO団体。山西省における旧日本軍による性暴力の状況を調査する「山西省査明会」や中国の海南島における旧日本軍侵略時の性暴力被害者に謝罪や賠償請求を支援する「HAINANNET」、「慰安婦」問題の損害賠償を数多く担当する日本の著名弁護士・大森典子氏、日本の著名な南京事件研究者の松岡環氏などからなる。
団体は2009年11月に結成され、中国武郷市(山西省)、広州市(広東省)、北京市、西安市(陝西省)の4つの都市で同パネル展を開催。日本の「慰安婦」制度に関する詳細な写真を復元したもの以外に、日本の民間団体や研究者が長年にわたり行ってきた中国の元「慰安婦」の実地調査状況を具体的に展示している。
90年代以降、アジア各国における旧日本軍の元「慰安婦」が日本政府に対し相次いで訴訟を起こしたが、裁判所は事実を認めただけで、最終的に日本政府への賠償・謝罪請求はすべて棄却された。しかし、中国の被害を受けた女性たちを支援する日本のNGO団体は歩みを止めず、逆に日本政府に対し謝罪と賠償を求めた活動を継続して行っている。2007年から同団体は中国で旧日本軍による性暴力犯罪をテーマにしたパネル展を企画してきた。同団体は、不幸にも被害に遭い、その後悲惨な人生を歩むことになった被害女性や日本政府との闘争について多くの中国人に伝えたいと願っている。
同実行委員会は「あらゆる戦争の被害者の中で、女性たちの性暴力被害は発見するのが最も難しく、人々は往々にしてこの問題を直視することを避けようとする。そのため、この事実を掘り起こして公開し、真剣に解決することは常になおざりにされてきた。同パネル展は日本のNGO団体と研究者たちが実地調査や文献調査、研究により解明してきた第2次大戦中の旧日本軍による加害事実であり、中国在住のアジア各国・地域の女性たちの被害事実も含まれている。重要なのは女性たちの被害事実を展示し、被害女性たちの尊厳回復に向けた各種活動を展開していくことだ。
同団体はパネル展を通して、「被害女性の訴えを絶対に忘れず、戦争や性暴力の歴史を二度と繰り返さない」との決意を新たにしている。(編集MZ)
「人民網日本語版」2012年12月4日