中日両国の「政冷経冷」、長期化は必至か (2)
■経験豊富な木寺新大使に期待かかる
中日関係が冷え込む中、25日に着任した木寺新中国大使に注目が集まっている。木寺氏は同日、記者の取材に対し「第一の任務は日中の友好関係を深め、広げることだ」と関係改善への意欲を語った。仏AFP通信によると、木寺氏は着任前日の24日、NHKのインタビューを受けた際にも、関係改善に力を尽くす姿勢を表明。幅広い分野での交流を増やし、国民感情を改善する必要性を強調した。
木寺氏の関係改善に向けた態度表明について、中国外交部(外務省)の報道官は25日、「日本の新しい大使が両国関係の改善・発展に向けて積極的に努力するよう望んでいる」と期待感を示した。
では、新大使の着任は厳冬の中日関係に春の気配をもたらすことはできるのか。李氏によると、木寺氏は外務省アジア局中国課の首席事務官を務めたこともあり、民間出身の丹羽宇一郎前任大使よりも外交経験が豊富。「両国関係の把握や意思疎通の面でやや期待できる」という。
一方、25日の記者会見で組閣に先立つ党役員人事を発表した際に安倍氏が行った発言も非常に意味深い。安倍氏は「『自民党は変わった』と示せる人事だ」と述べた。
「新大使の派遣は関係改善に向けた意欲をある程度反映したものかもしれないが、目まぐるしく変化する国内外の情勢を背景に、両国関係の大局を正しく処理する方法を見つけられるかどうかが鍵となり、野田前首相の後任として安倍氏が抱える難題は多い」と李氏。「安倍政権にとっては、強硬姿勢の維持と関係緩和の間でバランスを取ることが不可欠となる」と語る。
李氏は「関係改善は最終的には両国の努力にかかってくる。日本側が関係改善に向けた意欲を示し、積極的な行動を取るよう望む」とする一方、「日本が関係改善に向け動くまでは、『政冷経冷』はしばらく続くことになるだろう」との見方を示した。(編集YT)
「人民網日本語版」2012年12月28日