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留学14年 日本で博士号取得を誓って果たした経済学教授、李仲生さん (2)

早稲田大学でポストドクターとして経済学の研究に従事していた李仲生さん

 ----日本に留学することを決められたのはなぜですか?

 私は「老三届」(1966年度、1967年度、1968年度の中高卒業生のこと)の生徒で、1967年の中学卒業時にちょうど文化大革命に出くわし、後に内蒙古の人民公社の生産隊に行くことになりました。実は卒業後2回大学受験の出願をしました。1回は北京師範大学数学部、もう1回は北京鋼鉄学院です。両大学とも元々私を合格させるつもりで、得点もとても高かったのですが、政治審査が通らなかったため合格しませんでした。後に弟が先に日本に行き、日本留学には年齢制限がないと言ったので、行くことに決めました。

 大学進学にこれほど執着した理由ですか?これは私の家庭が大きく関係します。私の祖母はかつて中学の校長で、当時私に「あらゆる営みはどれも下等であり、ただ学問のみが高尚である」、勉強して初めて能力を発揮し、家庭をととのえ、国家を治め、そして天下を泰平にすることができると話しました。私はこの言葉に深い影響を受けました。そのため私はもし機会があれば日本に留学し、博士まで学びたいと考えました。

 ----日本についたばかりの頃は、どう感じられましたか?

 大変苦しかった。東京についたばかりの頃は収入が低いのに、日本語学校に毎月3万円の学費を納めなければなりませんでした。3万円は私にとって大金です。毎日夜8時から朝5時まで焼肉店でアルバイトしたのを覚えています。それから家に帰るともう6時です。1時間から1時間半くらい眠っただけで授業に行きました。睡眠時間がとても短いため、授業中にしょっちゅう眠気に襲われました。授業が終わってみんなが帰った後も、まだそこで眠っていたこともありました。

 ----日本での日々で、全体的にどう感じられましたか?

 日本人と比べ、私がアルバイトでしたのはみな一番汚く、一番疲れる仕事で、しかも給料も低かった。日本人の時給が1000円だとすると、私は800、900円でした。しかし、日本に対する全体的な感じを述べるなら、やはりとても良いと言うべきでしょう。日本語学校時代の先生たちは生徒にとてもよくしてくれて、とても仕事に献身的な感じを受け、日本語を教えるのも大変真剣でした。


 (日本での14年間の留学経歴について)1988年4月1日に城西大学経済学部に入学しました。1992年に卒業して城西大学大学院の修士課程に進学しました。1995年に終了して経済学修士号を取得した後、国立の千葉大学に合格しました。国立大学は修士課程まではいずれも年齢制限がありましたが、博士には制限がなかったのです。2000年3月25日に博士課程を修了し、千葉大学初の経済学博士号を取得しました。その後、早稲田大学でポストドクターとして経済学の研究に従事しました。2000年10月1日、中華人民共和国成立51周年の日に帰国しました。

 ----日本にこれほど長く暮らされて、最も深い感銘を受けたのはどういったことですか?

 指導教官の先生方に最も深い感銘を受けました。城西大学大学院修士課程の指導教官は大変有名な石南国先生で、城西大学大学院の学長で、経済学博士でした。私を指導してくださったのですが、大変真剣に感じました。しかも冬休みも夏休みも関係なく大学院で研究をしておられ、大変勤勉でした。博士課程での指導教官の佐々木洋一郎先生も同様で、一日中研究室に入り浸っておられました。当時私は博士課程で3年間費やしても学位を取得できず、その頃には指導教官はもう定年になりました。後に先生のお宅を訪問して事情を説明すると、千葉大学から部屋を借りて私を住まわせ、私が博士号を取得するまでさらに2年間指導してくれました。こうした仕事に献身的な精神は私に特に深い感銘を与え、私の人生にも影響を与えました。現在私が懸命に執筆し、学問を研究し、1000万字近くの専門書を出版したのは、こうした方々に大きな影響を受けたからです。

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人民網の中日論壇でインタビューを受ける李仲生さん
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