安倍晋三の苦しい踊り (2)
日本の民衆にとって現在の問題は経済的低迷であり、自信を失っていることだ。そこで日本の政治指導者は民衆のために新たな刺激を探し、経済のために新たな成長点を見出さなければならない。こうした時期に外来の脅威を煽り立ててみることは、民心を結束する助けにはなるかもしれないが、度を過ぎて煽り立てるわけにはいかない。さもなくばこのグローバル化の時代にあって、逆に自縄自縛に陥ることになるからだ。
中国の台頭、および東中国海の大陸棚と釣魚島(日本名・尖閣諸島)の領有権をめぐる中国との紛争に対して、日本は「心はやれど力及ばず」の感を強めている。中国市場を捨てることは絶対にできないが、中国の強大化に対しては心理的適応も地政学的戦略の調整も難しい。日本が徹底的に昔の帝国の夢を捨て去り、歴史を反省し、根本的に改めない限り、その政客の最大の望みは中国自身が多くのミスを犯し、足並みを乱すことである。なぜなら19世紀半ば以降の歴史は、中国はひとたびミスを犯せば、日本につけいる隙を与えるということを繰り返し証明しているからだ。
米国が手を放し、中国がミスを犯し、国民の心を立て直す。これが安倍氏が苦心して待ち望んでいることだろう。だがこうした「良い事」が、一方的に願えばやって来るなどということはない。そこで彼はどうしたらよいのか分からぬまま踊り続けるほかない。今日は東に向かって笑顔を振りまき、明日は西に向かって数歩歩み寄り、「腹痛」を覚えるまで注意深く慎重に踊り続けるが、最終的にはやはり誰からも喝采を得られないのだ。(編集NA)
「人民網日本語版」2013年2月5日