日本の電機メーカーは春を迎えるか
巨額の赤字が続く日本の電機大手パナソニックは1日、2012年度第3四半期(10-12月)の利益が6億6200万ドルの黒字だったことを明らかにした。また同じく日本の電機大手シャープも、同期の営業利益が2850万ドルに上り、損失額が大幅に縮小したことを明らかにした。ある分析によると、両社の同期の業績は短期的に上向いたが、全体としてみると日本の電機メーカーはなお苦境にあるという。「新京報」が伝えた。
▽シャープの赤字が大幅縮小
パナソニックは円安と組織再編がプラスにはたらいた。同社によると、昨年10-12月期の利益は約6億6200万ドル、営業利益は3億7400万ドルだった。その前の年の同期の営業利益はマイナス約8700万ドルの赤字だった。
パナソニックだけではない。もう一つの電機大手シャープの業績にも転機が訪れた。同社は1日、10-12月期には長らく続いた赤字状態から脱して、約2850万ドルの営業利益を達成したことを明らかにした。前の年の同期営業利益は2億6400万ドルの赤字だった。黒字に転じたのは2011年度第2四半期(7-9月)以来のことだ。
また10-12月期の損失額は約3億9800万ドルで、前年同期の約19億ドルに比べて大幅に縮小した。
ある分析によると、シャープの10-12月期営業利益が黒字になったのは、家電製品と携帯電話の売れ行きが好調だったことが主な原因で、このほかに円安が同社の海外での競争展開に有利に働いたこともあるという。
▽分析 日本の電機メーカーの「春」はまだ
家電産業に詳しい梁振鵬氏は、「パナソニック、シャープの両社の第3四半期の営業成績は短期的に上向いたが、これは日本の電子企業に春が訪れたことをはっきりと示す現象ではない。全体的にみて日本の電機メーカーはなお苦境にある」と話す。
梁氏によると、パナソニックは川上の中核的産業チェーンでの競争が制約を受けており、全体的な状況はまだ順調とはいえない。シャープが第3四半期に達成した2850万ドルの営業利益はそれほど規模が大きいとはいえず、シャープの業績がこれを契機に転換するとは考えられない。「だが、アップルがシャープのディスプレー調達規模を拡大しており、これはシャープにとって好材料だ」という。(編集KS)
「人民網日本語版」2013年2月4日