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戦略的近視眼の日本に未来はない (2)

 キッシンジャー氏はかつて日本について、戦略的思考能力を欠き、経済的視点から物事を考えることしかできないと鋭く批評した。実は日本の戦略的「跛行」の根源は、第2次大戦後に米国が米日同盟をプラットフォームに、日本の外交、国防、さらには一部内政まで主導してきたことにある。米軍は日本占領時、戦略研究関連の組織を全て廃止したうえ、大学での戦略研究も禁じた。この影響で現在も日本では、国防のトップレベル人材を育成する防衛大学でも、カリキュラムは理工系が中心で、戦略思想教育は脇も脇に追いやられている。民衆もみな「自国の安全は自国で守らなければならない」との意識を欠いている。

 第2次大戦後の日本に自前の戦略はなく、いわゆる米日共同戦略も米国の戦略だ。このため孫崎氏は、このまま行けば日本は米国の戦略の「銃と犠牲」になるだけであり、米国の世界転戦につき従う運命がほぼ決まってしまうと指摘する。戦略ミサイルが日本の細長い国土の全てを覆うことのできる現代世界において、戦車や軍艦がいかに整然としていても、兵士がいかに勇敢でも、日本にどれほど武力を発揮する余地があるのか?戦略兵器の時代においては、精練された戦術はもはや効を奏しないことを日本は知るべきだ。戦略的近視眼を克服しなければ、日本に未来はない。

 幸い、日本の民衆は安倍政権の企みを徐々に見破り、大きな声で「ノー」と言い始めている。広島県日中友好協会青年委員会の由木栄司事務局長は「われわれは安倍氏の野望に強く反対しなければならない。さもなくば苦しみをこうむり、犠牲となるのは日本の普通の市民だ」と指摘した。孫崎氏は『アメリカに潰された政治家たち』で「私は一日でも早く、一人でも多くの日本人が、アメリカに対する幻想を捨て、対米従属のくびきから逃れて欲しいと願っています」と記した。

 地域構造の大変動を前に、中日は現象の背後の真相を見極め、領土紛争が原因の政治的混乱を共に乗り越え、両国およびアジアの平和・繁栄・安定を最終目標に再び手を携えることができるだろうか?孫崎氏は割合楽観的だ。中国語と日本語には「人間の知恵と能力は自然に打ち勝ち、事の成否は人間次第である」との共通の言葉があるからだ。だが問題は、日本とアジアの人々の未来のために真に努力を払う考えが日本の右翼政治屋にあるのかだ。(編集NA)

 「人民網日本語版」2013年11月15日

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