人民元レートが上昇、年内に1ドル=6元を割り込む可能性も
中国外貨取引センターの最新データによると、人民元の対米ドルレート中間値は11月12日に1ドル=6.1360元となり、前取引日より30ベーシスポイント低下した。人民元レートは今年に入ってからすでに2.44%上昇している。中国銀河期貨(先物)研究センター首席マクロ経済顧問の付鵬氏は12日、「人民元レートの上昇は、人民元国際化のペースを加速し、国内の消費刺激にとっても有利だ」と指摘した。人民元レートの上昇に関する予想が強まっており、年末に人民元の対米ドルレートが1ドル=6元を割り込む可能性が高くなっている。証券日報が伝えた。
クロスボーダー資金の流入の加速、中国経済の全体的な安定回復の流れといった要素により、人民元レートは力強い上昇の流れを維持している。特に10月は貿易黒字が急増し、人民元レート上昇の圧力が拡大された。
税関当局の最新データによると、10月の貿易黒字は311億ドルに拡大し、前月の2倍の規模に達した。オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)の発表した報告書によると、安定的な人民元レート上昇の流れと比較的高い金利が、大量の資金を域内市場に引きつけており、人民元レート上昇の予想が強まっている。
ドル/人民元のノンデリバラブル・フォワード(NDF)オフショア市場における人民元のレート上昇率は、直物外為市場を大幅に上回っている。これは、人民元レート上昇の予想が強まっていることを示している。