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妄想症を患った米国

 妄想という名の脳疾患がある。患者は常に自らの考える世界の中に暮らし、妄想が絶えない。重症になると常に他人に根も葉もない罪を着せ、陥れようとする。アメリカ合衆国という名の病人がいる。様々な身体症状とでたらめな発言はこの疾患に合致しており、しかも軽症ではない。(文:楊子岩・本紙編集者。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)

 米国の宇宙専門家は中国が1月11日に衛星攻撃実験を行う可能性があると主張している。中国は2007年と2010年のこの日に同様の実験を行ったことがあるからだ。この情報は過去数カ月間、米国防総省と情報当局の間で流れ続けている。こうした実験は米国のGPS衛星を危険な状況に追い込む能力を中国が得たことを意味すると、彼らは懸念しているのだ。

 中国は実験を行うかどうかも、実験をいつ行うかも米国に報告する必要はない。現代の主権国家に他国による内政干渉は不必要だ。周知のように米国は宇宙分野で誰も太刀打ちできない技術的優位にある。平和を脅かす様々な兵器の開発中止を米国に要求する国があるだろうか。

 この症状を見せる者は実は病を患っておらず、嘘が暴かれた時に刑を免れるために病人を偽装している可能性もある。ウルグアイの思想家、エドゥアルド・ガレアーノはかつて、戦争は嘘をついて売るものだと言った。この分野で最も有能なセールスマンは米大統領を置いて他にないと論じた人がいる。

 1964年8月、リンドン・ジョンソン大統領はトンキン湾で米国の軍艦がベトナム人に襲撃されたと奇想天外な主張をして、ベトナム戦争発動の理由とした。何年も経ってから、ロバート・マクナマラ国防長官がこの事件が根も葉も無い話であったことをようやく認めた。

 2003年3月、ジョージ・W・ブッシュ大統領はイラクが大量破壊兵器を使用するつもりだとの幻想を抱き、イラクに侵攻して戦争をする口実とした。何年も後になってブッシュ氏は回想録で、大量破壊兵器はなかったことをようやく認めた。

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