中国人の海外消費隆盛は中国経済にとって痛手
中国で稼ぎ、海外で消費する。これは中国経済にとって痛手であり、国内の冨が流出し続けるということを意味する。「新京報」が伝えた。
米紙「ワシントン・ポスト」の報道によると、中国人観光客の海外での消費額は2012年には850億ドル(約5296億元)に達し、米国とドイツの消費額に追いつき、追い越した可能性があるという。この数字は米エネルギー大手エクソンモービルの同年の収入の2倍に当たる。同社は同年に世界で最も多くの収入を得た企業だ。
関連のデータによると、11年の中国人観光客の海外消費額は約3千億元で、12年の5296億元を11年に比べると大幅な増加が認められる。13年も急速な伸びを維持することが予想される。グローバル経済が低迷し、欧州の債務問題や米国の「財政の崖」の影響を大きく受けるという状況の中で、中国人観光客の海外消費はグローバル経済や他国の国内総生産(GDP)に大きく貢献している。
中国で稼ぎ、海外で消費するというのが、中国の富裕層の多くにとってすでに生活の一部になっている。中国経済の伸びが鈍化し、経済構造の調整が進行中で、富裕層の国内消費による内需の牽引がすぐにも必要とされるが、富裕層が海外で消費する権利を尊重することも必要だ。今やらなければならないことは、中国人観光客がなぜ海外で熱狂的に消費するのか、国内消費市場の磁力を高めて富裕層を引きつけるにはどうしたらよいかを考えることだ。