韓国メディア:円安に苦しめられる韓国経済
円安がかつて無いスピードで加速している。これまでに起きた2度の円安では、世界経済が好況であったため、韓国経済への影響は小さかったが、今回は世界経済の低迷と重なったため、韓国経済はますます危機からの脱出が難しくなっている。朝鮮日報の15日の報道を引用し、環球網が伝えた。
14日、対円ウォン相場が100円=1098ウォンとなり、ウォン高・円安の流れが始まった昨年10月1日と比べ、円が24%下落した。この下落幅は、日本のバブル崩壊に伴う第1次円安(1988年6月からの半年で9%下落)、日本の長引く不況に伴う第2次円安(2004年11月からの半年で11.7%下落)と比べて2倍以上となっている。
今回の第3次円安は、これまでの2度の円安とは比べ物にならない。韓国経済が世界的な不景気と円安を同時に体験するのは今回が初めてだ。しかもこれまでとは異なり、今は韓国が日本と競合する製品(自動車、鉄鋼、半導体など)が増えている。事実、日本企業は円安をきっかけに製品を相次いで値下げし、海外市場を奪取しようとしている。
韓国の未来アセット証券によると、日本企業の輸出製品のドル建て単価は、円安により昨年11月から今年3月末までに平均5%低下した。一方、韓国の輸出製品の単価は0.5%低下で、日本の10分の1に留まった。
韓国ウリ金融経営研究所は、1ドル=1100ウォン、1ドル=100円の水準がそれぞれ維持されれば、韓国製造業の営業利益が今後1年間で9兆ウォン減少すると予想する。
韓国IM投資証券のイ・ジョンウ・リサーチセンター長は「同じ市場で競争する韓国と日本は今、崖っぷちの戦いに追い込まれている。円高の期間、日本企業が身を削る努力で競争力強化に取り組んだように、韓国企業も為替だけに依存せず、長期的な目線で競争力を高めていかなければならない」と指摘した。(編集SN)
「人民網日本語版」2013年5月17日