円安進行 日本自動車メーカーの業績が好転
ドル・円相場がこのほど、4年ぶりに1ドル=100円の大台を突破した。同相場は14日、1ドル=101円以上で推移した。一部の機関は、「円安の流れは抑えがたく、ドル・円相場は将来的に、1ドル=120円に達する可能性がある」と予想した。中国証券報が伝えた。
このほど公表された2012年会計年度(今年3月31日まで)の年次報告書によると、円安の輸出促進効果により日本自動車メーカーが利益を受け、各社の業績が予想を大幅に上回った。
アナリストは、「日銀の量的緩和策が猛威をふるい続け、円安のすう勢が逆転しがたくなった。近年深刻な影響を受けていた日本の自動車産業は、さらに業績が刺激される可能性がある」と指摘した。
◆自動車メーカーが好調
このほど2012年会計年度の業績報告を発表した日本自動車大手のうち、特に好調だったのはトヨタだ。トヨタは2012年度に、前年比約240%増の9621億円の純利益を創出し、市場の予想を上回った。また2012年度の営業利益は271.4%増の1兆3028億円となり、2007年度に記録した2兆2703億円に次ぐ業績となった。また全世界の連結販売台数は、20.7%増の887万1000台となった。米国市場での好調、大幅な円安による輸出増が、トヨタの業績アップの重要な原因だ。
ホンダがそれより先に発表した2012年度の純利益は、前年比73.6%増の3671億円に達した。ホンダはまた、新興市場の事業拡大に伴い、2013年度の売上高が22.5%増の、12兆1000億円の新記録を達成し、純利益も58.0%増の5800億円に達すると予想している。
マツダは2012年度に黒字転換を実現し、純利益が343億円に達した(前年度は1077億円の赤字)。スズキの純利益は2012年度に約50%増の803億円に達した。富士重工の2012年の純利益は、211%増の1196億円に達した。三菱の2012年の純利益は、58.7%増の379億円に達した。