李源潮副主席訪朝 「共通の安全保障」実現に尽力
「今回の訪問は、中国側が依然、朝鮮半島情勢の関係各国の『共通の安全保障』実現を推進するために持続的努力をしていることを示している」。中国の李源潮国家副主席(中共中央政治局委員)の7月末の訪朝について、国際問題専門家の虞少華氏はこう述べた。中国新聞網が伝えた。
李副主席は朝鮮側の招待を受け、25日から28日にかけて中国代表団を率いて訪朝し、朝鮮戦争休戦60周年記念行事にも出席した。中国新指導部発足後初のハイレベル訪朝団であり、現在の朝鮮半島情勢の複雑さもあって、各方面の高い関心を呼んだ。
公式発表によると、李副主席は朝鮮の金正恩・国防委員会第1委員長、金永南・最高人民会議常任委員長、楊亨燮・同常任副委員長と会談した他、平壌の友誼塔や中国人民志願軍(義勇軍)烈士陵墓を訪れ、烈士を弔った。
こうした日程を総合的に見て、中国国際問題研究所アジア太平洋安全と協力研究部の虞少華主任は、今回の訪問によって(1)朝鮮との伝統的友情を打ち固める(2)朝鮮半島問題における中国の原則的立場を朝鮮を含む関係各国に表明し、朝鮮半島情勢の良い方向への発展を促す--という中国側の2つのレベルの意向が伝えられたと指摘した。
中国国際問題研究所の曲星所長は「中朝関係は中国の周辺安全保障において非常に重要であり、歴史的原因から両国間には特殊な友情がある。今年に入り、特に朝鮮が3回目の核実験を行なって以降、両国関係は困難な時期を迎えた。こうした背景の下、両国の指導者は共に意思疎通と対話の強化を望んでいる」と指摘した。
金第1委員長との会談で李副主席が習近平国家主席からの口頭メッセージを伝えたことにメディアは注目している。これについて虞氏は「中国の最高指導者が代表団の訪朝の機を借りて、二国間関係発展への新たな期待を朝鮮側に伝えたもの」と指摘した。