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地域によって異なる中国人の名前の特徴 (2)

 名前に使う字に地方的な特徴が最も著しく反映されているのは、なんといっても山西人だ。山西人(主に農村部)の名前には、2つの大きな特徴がある。まず、反対語を多用する点だ。人の親になれば誰でも、我が子が世間で成功し、見た目にも美男美女になってほしいと願う。ところが、山西人はなぜか、子供に名前を付ける時、「丑丑」「二丑」「丑蛋」「丑女」のように、「丑(醜い)」「頼(悪い)」「◆(間抜け)」「●(愚鈍)」など悪い意味を持つ字を使うことを好む。両親の愛情が極まった挙句、マイナス方向に転じたという訳なのか。生まれて来た赤ん坊が、賢くて利口、活発で可愛い場合、「頼小」「小頼」「頼狗」「◆宝」「◆◆」「●子」といった名前が付けられる。逆に、子供がひ弱に生まれて来た場合、両親はその子に「虎娃」「竜竜」「虎子」など、やや獰猛な動物の名前を使う。2番目の特徴として、強い「祈寿」の意味合いが名前に込められることだ。子供がか弱く生まれ、幼少時に病気になることが避けられない場合、父母は、「石頭」「石柱」「鉄蛋」「鉄柱」など、堅固で丈夫な意味を持った字を名前に選び、子供が力強く生きていけるよう望む。また、子供がゆめゆめ夭折などすることないよう、「鎖柱(住)」「拉柱」「釦柱」「栓柱」「留柱」など、強い引き留める力を象徴するような字を名前にとり入れる。上の子供を早くに亡くした経験がある場合、後に生まれて来た子供には、「補金」「補貴」「還中」「来宝」など、「補」や「還」の字を使った名前をつける。

 各地域によって異なる人名漢字のそれぞれの特徴は、各地の社会的歴史、風俗習慣、言語生活、心理状態などの要素の違いによってもたらされた。中国文字改革委員会は1984年、全国7地域の人名漢字19万4900字に対して、コンピューターによる統計分析を実施し、名前に多用される「スーパー人名常用漢字トップ10」を選び出した。トップ10に選ばれた字は順次、「英」「華」「玉」「秀」「明」「珍」「文」「芳」「蘭」「国」。

 名前に用いられる字の地域的特徴は、主に農村部に見られる。一方、都市部では、人名漢字の地域的特徴は次第に薄らいでいる。都市部に住んでいる人々が、各地方から来ており、流動が頻繁であり、地域の「閉鎖的」観念がほぼ皆無であることが、その1つ目の理由だ。2番目の理由として、文化的水準が高い人々は、字が持つ気高さや理想の高さにもとづき子供の名前を決める傾向が高いことが挙げられる。(筆者 王泉根・北京師範大学文学院教授/編集KM)

 *◆はにんべんに「鑁」のつくり

 *●は 「敢」の下に「心」

 「人民網日本語版」2013年1月15日

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