「高速鉄道に負けるな」中国航空業界で値引き合戦過熱
北京と広州を結ぶ「京広高速鉄道」の全線開通によって、中国民用航空(民航)の一部短距離路線では、「白菜並み価格」の廉価航空券が登場した。このうち、北京・鄭州線の最安値は200元(約2750円)を割った。北京から1千キロメートル以内にある鄭州・武漢・長沙などの各都市と北京を結ぶ短距離航空路線にとって、高速鉄道開通による痛手は、実際かなり大きいと見られる。一方、鄭州・広州間(約1500キロ)や北京・広州間(約2千キロ)などの長距離航空路線には、影響はほとんど及んでいない。中国網(チャイナネット)が報じた。
■航空各社、続々値下げ
12月26日から1週間の間に、中国南方航空など一部の国内航空会社は、北京・鄭州線の航空代金の値下げを断行している。鄭州・武漢・長沙など京広高速鉄道が停車する各都市と北京を結ぶ航空路線では、運賃の値下げ幅が5割以上の便が、全体の40%以上を占めた。このうち、2013年1月7日の北京・長沙便の運賃は最大72%引きで税別336元(約4620円)、同日の北京・鄭州便は最大73%引きで税別187元(約2570円)。
■市場分析
航空局が最近行った調査研究によると、高速鉄道が航空に及ぼす影響は、距離500キロ以内の場合50%、500-800キロ30%以上、1千キロ以内約20%、1500キロ以内約10%、1500キロ以上0%という。
鄭州・広州線(1500キロ)や北京・広州線(2千キロ)は、高速鉄道の影響をほとんど受けない。だが、北京・鄭州、鄭州・武漢、武漢・長沙など500キロ以内の短距離路線になると、航空業が受けるダメージはかなり大きいと見られる。