中国、ネット上でのデマ流布を集中取り締まり
中国国家インターネット情報弁公室は、インターネットを利用してデマをねつ造し、故意に流布する行為について、特別体制を敷き全国規模での集中取り締まりを進めていることを明らかにした。インターネットを利用してデマをまき散らした疑いで、貴州に住む李という人物をはじめ多くの人間を取り調べ、デマの流布に使われた中国版ツイッター「微博」のアカウントを封鎖し、公安機関は、行政拘留処分などを容疑者に科した。新華社のウェブサイト「新華網」が伝えた。
貴州のネットユーザーである李容疑者と◆容疑者は、他のネットユーザーの注意を引くため、新浪微博のアカウントを利用し、貴陽市で鳥インフルエンザ感染が発生したとのデマを飛ばし、社会に多大な悪影響を及ぼした。公安機関は、法に依り、李容疑者に5日間の行政拘留処分、◆容疑者に10日間の行政拘留処分をそれぞれ下した。国家インターネット情報弁公室は、法律・規則にもとづき、李・◆容疑者をはじめ20人以上の微博アカウントを封鎖した。
同弁公室インターネット報道協調局の担当者は、「極めて少数ながらも、ネットユーザーがインターネット上に各種デマを流すという状況がしばしば見受けられる。なかには、画像をアップロードして他人を中傷する者もおり、さらには、『デマ発言の撤回』や『証拠の提示』を求めるという方法でデマのさらなる拡大を企てる「V」付き公式認証アカウントも登場。事情を知らないネットユーザーを扇動し、ネットメディアの公信力(公に信用を与える力)を損ない、正常な情報伝播秩序を乱している。このような由々しき現象について、一般市民は深い憎悪感を抱いている」と指摘した。インターネット情報コンテンツを主管する部門は、このような現象に高い関心を抱き続けており、日常の法律執行を強化すると同時に、集中的な粛清活動を繰り広げている。
関係者によると、インターネットを使ってデマを流布する行為は違法行為にあたり、中国国内には、関連する罰則について定めた法律がいくつも存在するという。中国「刑法」は、デマのねつ造などによって、国家政権を顛覆させることを扇動する、証券取引の判断に影響を及ぼすデマをねつ造・流布する、ビジネス上での他人の信用や商品の評判にダメージを与えるデマをねつ造・流布する、人々にパニックを引き起こす恐れのある情報をねつ造する、などの行為はいずれも有罪であると定めている。国家インターネット情報弁公室は、ネットユーザからの告発や通常業務において掴んだ手掛かりをもとに、各地のインターネット情報コンテンツ主管部門と協力し、デマを常に流している一部のウェブサイトや「微博」、スマートフォン向けチャットアプリ「微信」のアカウントに対する精査を実施し、公安機関と共に、法に基づき関係者の責任を追及している。(編集KM)
*◆は龍の下に共
「人民網日本語版」2013年5月3日