中国の保護者8割「子供服の安全基準知らない」
中国のラジオ放送「中国之声」のニュース番組「新聞縦横」によると、「国際児童デー」の6月1日を前に、中国質量監督検験検疫総局はこのほど、保護者の子供服の安全に対する意識調査をまとめ発表。子供服の安全技術基準を理解している保護者はわずか2割にとどまっていることが明らかになった。中国で同調査が実施されるのは初めて。その安全基準とは一体何なのだろう?どのような子供服が安全なのだろう?中国広播網が報じた。
同局欠陥商品管理センターは今年に入り、北京や上海、広州市(広東省)、西安市(陝西省)、鄭州(河南省)の3-12歳の子供を持つ保護者4551人を対象に同調査を実施。ほとんどの保護者が、子供服を購入する時にまず、「手触り」に注目するとし、その次が「安全性」だった。一方、「価格」は3番目だった。
同局執法督査司の高懐友・副司長によると、子供服の安全技術基準のうち、主な数項目に対する認知率はわずか12-20%だった。また、子供服の安全に関する知識の数項目の認知率もわずか10-18%だった。一方、問題が潜んでいる子供服が子供に与える悪影響を理解している保護者は40%おり、品質不適合となる子供服に含まれる基準を超えた化学物質が体に与える害について理解している保護者も35%いた。そのほか、近年、子供ケガのうち、子供服に付いているリボンやヒモが原因の事故がメディアで報道されていることに対する認知率も42%に達した。
一方、子供服の安全に関する知識の普及が進んでいない一方、子供服が原因の事故などが発生する比率は4%に達しており、子供服から問題が検出されることもある。中国質量監督検験センター・技術センターの劉鳳栄・主任によると、そのうち最も注意すべきなのは、「発ガン性があるとされる特定芳香族アミン」という。
子供の親は、子供を監督し管理するという重大な責任を負っている。必要な知識を普及させることももちろん大事だが、親としての務めをできる限り果たすというのはもっと大切である。しかし、社会の秩序が乱れ、商品の質が脅かされている現在、監督・管理部門は、保護者たちがすべての専門知識を把握してないことを指摘するのではなく、監督・管理という自分達の職責が全うされていないことに目を向け、改善するべきである。子供服が原因で子供が危害を受けた際、良心の責めを感じなければならないのは、心を込めて子供の世話をしている保護者ではなく、問題のある子供服が堂々と店先に並べられているのを許している監督・管理者であるはずだ。(編集KN)
「人民網日本語版」2013年5月28日